原子から宇宙まで 学究的で自由な空気の中、生物多様性の本質を探究する!

好熱菌がもつさまざまなタンパク質の働きを分子の「かたち」から探る

抗生物質など二次代謝産物をつくる細菌・放線菌の胞子

抗生物質がアスペルギルズ属菌の生育を抑制する様子

~光をキャッチする分子機構の解明~

植物工場の実証設備で培養しているサンゴと共生する褐虫藻

マウス(左下)、ニワトリ(右下)、スッポン(上中央)の胎児の骨染色写真

宇宙で育てたシロイヌナズナ

分裂酵母胞子の表層の断面構造

遺伝子操作により遊泳できるようになった最小合成細菌, JCVI

有毒植物の種子を食べて散布するヤマガラ

アフリカ・タンガニイカ湖産シクリッド、ジュリドクロミス・マリエリー

明るい時間の長さを測定していつ卵を産むかを決定します

南極に生息する昆虫ナンキョクユスリカ.南極という過酷な環境にどうやって適応しているのでしょうか?

ボルネオ熱帯雨林でのフタバガキ科樹木の調査風景

産卵中のシャープマメゾウムシと吸蜜中のモンキチョウ

渓流中に生育するカワゴケソウ科の1種

biol-envecol

形も大きさも多様な、東南アジア熱帯林のフタバガキの木の実

研究室名にカーソルを合わせると、多彩な各研究室の研究対象が見られます。クリックで個別ページにジャンプします。

コンテンツ一覧

オープンキャンパス情報

オープンキャンパスでは生物学科の特徴やカリキュラム、進路状況、学生生活、入試について説明し、参加者からの質問にお答えしています。 また、実際に大学の授業を体験できる模擬授業や、研究施設の見学なども行っています。
詳細はリンクから本年度のオープンキャンパス情報をご確認ください。

オープンキャンパスの情報はこちら

過去のオープンキャンパス実施風景
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入試情報

生物学科での学び

大阪公立大学 理学部 生物学科は「幅の広さ」と「学際性」、そして「研究に対する熱い想い」が特徴です.あなたが学びたいと思える生物学分野に出会えるはずです。

生物学科のカリキュラム

1~3年生で生物学について広く学びます。4年生や大学院生になると、それぞれの学生が独自のテーマで研究を行います。まだ誰も明らかにしていない事柄を自分の手で明らかにする、その醍醐味を堪能してください。みなさんが「青春を注ぎたい」と思える研究分野と出会えるはずです。
みなさんは自らの研究を進めていく中で、大きく成長することができます。まず、主体的に学ぶ力が磨かれます。悩むこと、議論することで、発想の柔軟性、コミュニケーション能力が身につきます。集中して物事に取り組む忍耐力、集中力が磨かれます。研究は、順風満帆な道とは限りません。さまざまな困難に遭遇し、解決策を模索する過程の中で得た「困難を解決する力」は、みなさんの財産となって,将来のあらゆる場面で役立ちます。

授業についてちょっとだけ紹介

生物学の潮流

分子や細胞レベルおよび個体から地球レベルに至る幅広い分野の生物学を学びます。授業で学んだ先進的な知識を礎として、生命現象について論理的に考察し,表現する能力も身につけます。

細胞生物学1〜4

生物の基本単位である細胞に着目し、細胞レベルで生命現象を深く学びます。タンパク質の相互作用によって生じる細胞機能、細胞膜を介した物質の移動や情報伝達、細胞が運動するしくみに関する最先端の話題が提供されます。

植物生理学1および2

動物のように自由に移動することができない植物は、周囲の環境変化に合わせて生きていくためのしくみを持っています。本授業では、植物が環境に対して、どのように反応し、適応しながら一生を送っているのかを学びます。

動物生態学1および2

多種多様な動物の類縁関係や進化の道筋を系統的に学びます。また、生物が周囲の環境にいかに適応し、そして生物同士がいかに関係し合って生活しているのか、動物の生態とその進化についても学びます。

専門生物学実験1および2

3年次で提供され、各専門分野の教員が提供する実験テーマへの取り組みを通じて多彩な生命現象に対する洞察力を養います。多くの生物材料に慣れ親しみ、実験と観察に必要とされる専門的な技術と手法を身につけ、実際の材料や現象から生物学の理論を学びます。

生物学卒業研究AおよびB

専攻したい生物学の分野を選び、研究の進め方を実際に体験する卒業研究です。4年間に受けた生物学専門教育の総決算であり、学んだ論理・知識・技術を駆使して、与えられたテーマについて自分の力で研究し、その成果を発表します。

こちらもご覧ください。

進路

学部学生の約80%は大学院博士前期課程に進学した後、より専門性の高い職業に就きます。就職を志望して学部で卒業した学生も多くの優良企業に就職しています。

進路の詳細についてはこちら

先輩からのメッセージ

在学生
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山川 莉々葉 さん
<大学院 博士前期課程1年>

幅広い研究室で、自らの興味を追求する

生物学科の魅力は、生物学を遺伝子や分子といったミクロな分野から、生態や環境などのマクロな分野まで幅広く専門的に学べる点です。私は大学に入学した時点では、やりたいことが決まっていませんでしたが、学部での授業を通して、自分の興味や進みたい方向性が次第に明確になりました。特に、3年生の実習ではすべての研究室の基礎実験を体験することができ、実際にどのような研究が行われているのか、またその中で直面する困難についても詳しく知ることができました。

現在、私は大学院に進学し、魚類の認知について研究しています。同じ研究室の中でも、人によって扱う生物やアプローチが異なるため、さまざまな意見を聞けて非常に充実した日々を過ごしています。漠然と生物の研究の道に進みたいけど、1つの分野に絞れないという方でも、きっと自分にとって最も面白い研究に出会えるはずです。

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馬場 新千花 さん
<大学院 博士前期課程2年>

様々なテーマを持つ仲間から、新しい気付きをもらえる

私は「都市化によって動物の種子散布や捕食プロセスがどのように変化するのか」をテーマに研究をしています。動物が好きだったことから生物学科を選びし、大学ではマクロからミクロまで幅広い視点で生物学を学びました。その中で、人間活動が生態系に与える影響や植物と動物の相互作用に興味を持ち、動物社会学研究室に進みました。

この研究室では、魚や鳥など多様な生き物を対象に、海や山などを舞台としたフィールド調査を行っています。身近な動植物から遠くの海や森の生態系まで、研究対象は実に多様です。異なるテーマに取り組む仲間たちと日々活発に意見を交わし、互いに刺激を受けながら、新たな気づきや研究のヒントを得られることが、この学びの場の大きな魅力だと感じています。生物学専攻は、好奇心を出発点に、深く、広く、そして実践的に自分の興味を探求できる場所になるでしょう。

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日高 諒 さん
<大学院 博士後期課程3年>

魅力から自身の研究へ

私はアフリカの湖タンガニイカ湖の魚を対象に、協力と罰に関する研究を行っています。「魚も協力するの?」と思うかもしれませんが、タンガニイカ湖には家族を作り、兄や姉が弟妹の子育てに協力する魚がいます。私も高校生の時にはそのことを知らなかったのですが、大学で初めて知ったときは衝撃を受けたことを今でも覚えています。その衝撃が今の研究へとつながり、現在はタンガニイカ湖で「魚が協力社会を維持するために罰を使うのか」を明らかにしようと、野外調査や実験を行っています。

生物学科には、ミクロからマクロまで幅広い研究室があり、皆さんが知らないけれど魅力的な研究をしている先生方がたくさんいます。私もその魅力に魅了された一人です。今やりたいことが漠然としている人がいたとしても、この学科の授業を通じて、様々な魅力的な研究に触れ、自分の興味や目標を見つけることができると思います。また、何事にも挑戦できる環境も整っているので、皆さんもぜひ生物学科で挑戦したいことを見つけてください。

卒業生
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榎阪 翠優 さん
<2023年度 博士前期課程修了>

国際共同研究の経験が仕事の助けになっています

在学中は、日本とマレーシアの樹木を対象に、種ごとの遺伝的多様性の違いを研究していました。研究室では、留学生の先輩との会話や、外国の研究者との熱帯雨林の調査で英語に触れる機会が多くありました。現在は、医薬品原料を製薬会社に販売する仕事をしています。海外出張で他国のスタッフと仕事をする機会も多く、英語でのコミュニケーション能力が求められますが、海外調査の経験や研究で培ったプレゼンテーションのスキルを活かして楽しく働くことが出来ています。