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2025年12月16日

  • セミナー

奥野聖也助教(大阪公立大学大学院理学研究科 )の生物学専攻セミナーを開催、 2025 年12月23日 (火) 17:00 – 18:00、E211

以下の通り、生物学専攻セミナーを開催します。ぜひご参加下さい。

日時:2025 年 1223日(火)17:00 – 18:00

演者:奥野 聖也先生 本学理学研究科 生物学専攻 助教

場所:杉本キャンパス 理学研究科 大講究室2AE211)*旧第10講義室

演題:マレーシア・サラワク州の植物相のDNAバーコーディングと遺伝的多様性

概要:東南アジア地域は世界で最も樹木の多様性が高い地域の一つであり、特にボルネオ島は東南アジア地域において、種多様性の中心となっている。マレーシア、サラワク州はボルネオ島の北部に位置し、植物相について、これまでにも多くの研究が行われてきたが、植物相の調査は特定の国立公園でよく進んでおり、植物相理解に地域的偏りが生じている。サラワク州での研究が植物相の研究が進んでいない理由として、花や果実の観察が難しいことや高い種多様性に起因する種同定の困難さが考えられる。植物相の調査をより多くの研究者が行えるようにするには、非専門家が利用可能な識別法が必要となる。非専門家による種同定に有用なのがDNAバーコーディングであり、採取した標本からゲノム上の特定の領域を増幅し、その配列を既知データベースと比較することで分類群の識別に寄与する。DNAバーコードを利用するためには、その地域の植物相のDNAバーコード領域の参照データベースが必要となるが、サラワク州において利用可能なバーコードデータベースは限られている。本セミナーでは、これまでDNAバーコーディングが行われていなかったサラワク州内の複数の国立公園での植物相調査で得られた標本からのDNAバーコーディングプロジェクトを紹介し、データベースとしての有用性を議論する。

 ※ 生物学専攻セミナーは、博士後期課程の「◯◯生物学ゼミナール」の授業の一部となっています(4月のカリキュラムオリエンテーションで説明済み)。生物学専攻セミナーを受講した博士後期課程の学生は、授業後に質問や感想を書いたファイル等を(セミナーごとの指示にしたがって)自身が履修登録している「◯◯生物学ゼミナール」の科目代表教員(機能解析生物学ゼミナール、藤田先生 (fujita@) ;生体機能生物学ゼミナール、宮田先生 (miyata@);自然誌機能生物学ゼミナール、安房田先生 (sa-awata@))に提出してください。