航空機や宇宙機の開発には、多様な分野の技術や知識が必要です。渦や衝撃波を研究する流体力学、構造の強度と軽量化を研究する構造工学、ジェットエンジンなどを研究する推進工学、自動操縦や航法装置についての制御工学、人工衛星の設計や運用に関する宇宙工学、総合的な評価と設計のためのシステム工学、人工衛星による航空宇宙機の航法測位技術など多岐にわたります。航空宇宙工学科では、これらの工学分野を教育・研究の専門領域としています。
各分野の先端的技術課題を研究し、航空機や宇宙機を設計・製造・運用するための基礎理論と先端技術を修得します。航空宇宙の専門分野を深く極めると同時に、航空宇宙工学分野の特質である、物事を総合的に考える能力とシステムデザイン能力の双方を育成します。そのため、「航空宇宙学講座」と「航空宇宙システム講座」を設け、航空機や宇宙機の開発・設計、宇宙環境利用、地球観測等に関する教育・研究を行います。研究グループも、航空宇宙流体力学・航空宇宙構造工学・航空宇宙推進工学・航空宇宙システム工学・航空宇宙制御工学・宇宙工学と6つの専門分野に分かれて技術を身につけます。
めざすのは、創造的で柔軟性に富む技術者・研究者の養成です。今後の課題である「人類の持続可能な発展」と「地球環境の保全」との調和をめざすために、航空宇宙工学分野の基盤的技術に立脚した先端的工学分野を開拓し、未来を担う人材を育成します。