学科一覧

航空宇宙工学科

空と宇宙への挑戦が、
世界を、未来を変える。

航空機や宇宙機の開発には、多様な分野の技術や知識が必要です。渦や衝撃波を研究する流体力学、構造の強度と軽量化を研究する構造工学、ジェットエンジンなどを研究する推進工学、自動操縦や航法装置についての制御工学、人工衛星の設計や運用に関する宇宙工学、総合的な評価と設計のためのシステム工学、人工衛星による航空宇宙機の航法測位技術など多岐にわたります。航空宇宙工学科では、これらの工学分野を教育・研究の専門領域としています。

各分野の先端的技術課題を研究し、航空機や宇宙機を設計・製造・運用するための基礎理論と先端技術を修得します。航空宇宙の専門分野を深く極めると同時に、航空宇宙工学分野の特質である、物事を総合的に考える能力とシステムデザイン能力の双方を育成します。そのため、「航空宇宙学講座」と「航空宇宙システム講座」を設け、航空機や宇宙機の開発・設計、宇宙環境利用、地球観測等に関する教育・研究を行います。研究グループも、航空宇宙流体力学・航空宇宙構造工学・航空宇宙推進工学・航空宇宙システム工学・航空宇宙制御工学・宇宙工学と6つの専門分野に分かれて技術を身につけます。

めざすのは、創造的で柔軟性に富む技術者・研究者の養成です。今後の課題である「人類の持続可能な発展」と「地球環境の保全」との調和をめざすために、航空宇宙工学分野の基盤的技術に立脚した先端的工学分野を開拓し、未来を担う人材を育成します。

学科サイトへ

海洋システム工学科

海との共生・調和に基づいた
多様なシステムを創造する。

地球は水の惑星であり、人類はその誕生以来、水の源である海洋から豊かな恵みを受けてきました。その資源を持続的に有効活用するためには海洋環境を守り、海と共生する活動のあり方を探らなければなりません。この考えに基づき、海洋システム工学科では、海洋環境の評価と保全などに関する基礎知識と、安全で効率的な海洋輸送システム・海洋資源や海洋空間の利用システムに関する基礎理論を学びます。さらに自然と技術の共生を考究するためのシステム科学に関する基礎理論、実験・実習・フイールド計測などを通して具体的な方法論の展開を推進していきます。

人類が発展させてきた工学技術の上に成り立つ人間活動を、海という自然とどう共生・調和させていくか──これが、海洋システム工学の第一の目的です。目的を達成するには、地球システムの中での海洋を多面的に理解した上で、自然と技術の統合システムを創造し、海で使われる工学技術の新たな展開を図ることが不可欠です。

現在具体的に取り組んでいる技術課題は、船舶などによる安全で効率的な海洋輸送、食料や鉱物資源の宝庫としての海洋の有効活用、海の広大な空間利用などに関わるシステムの創造です。これらの先端的工学技術を、単に自然に配慮した技術としてではなく、自然との共生・調和を基本とした持続的発展に有効なものにすること、それが海洋システム工学のめざすところです。

学科サイトへ

機械工学科

人や環境と共存する
高品質な「ものづくり」を。

機械工学は、幅広い産業分野で必要とされる基盤的な学問分野です。環境やロボット、マテリアル、航空・宇宙、輸送、医療など、人々の生活を豊かにする様々な技術の構築に寄与してきました。既存の伝統的な基盤技術に加え、時代とともに変化する産業構造や社会の要請に応えるため、新たに創成された技術や原理を取り入れ、日々進化・発展を続けています。

機械工学科では、現代社会を支える機械・装置・設備・構造物・プラントなど、「機械」という範疇に含まれる全ての「もの」を対象としています。人・環境と共存・共生する「ものづくり」のための学理を構築し、質の高い「もの」の創成・開発・設計・生産・運用を探求しています。それと同時に、持続可能な社会の実現に貢献できる人材の育成に注力しています。

まず、材料・システム・環境・エネルギーなどの幅広い基盤技術に関する知識を修得します。その後、研究活動を通じて原子・分子レベルのナノ・マイクロスケールから社会のマクロスケールまでを、多角的・俯瞰的な視点でとらえて課題を認識・考察します。こうしたプロセスを経て問題の解決法を主体的に発想し、実践する能力を身につけます。機械工学科が求めているのは、ものづくり、物理や数学、人・社会・環境に興味を持つ学生、持続可能な社会の実現を切り拓く意欲のある学生です。ともに次世代の機械技術や先端材料の創成に挑戦しましょう。

学科サイトへ

建築学科

芸術・学術・技術に立脚した
「総合建築教育」を展開。

建築学とは、人間にとって不可欠な建築環境を築くための学問です。その際に考えるべきなのが、社会や自然の多様な変化です。とりわけ日本は、少子高齢社会を迎え、量から質への価値観の転換が進んでいます。これまでのようなスクラップ・アンド・ビルド(壊して造る)ではなく、建築固有の歴史と文化をふまえ、環境の保全と創造、効率的なストックの維持管理と有効利用が実現できる建築のあり方が求められています。さらに、気候変動等による自然災害の激甚化に対応し、防災対策を重視した安全・安心かつ快適な建築づくりも求められています。つまり、建築資産の再活用・省エネルギー・防災等を考慮した持続可能な建築環境を築くには、人文・社会領域の幅広い要求に応える必要があり、工学・技術・芸術に立脚した総合的な対応力が不可欠です。持続可能をめざす未来社会では、グローバルな視野と多面的な視点を持つデザイナーやエンジニアに今以上の大きな期待が寄せられます。建築学科の教育理念は、芸術・学術・技術に立脚した「総合建築教育」です。「建築」から「都市」までを幅広く学ぶことで、成熟期の社会が迎える、「発展」から「持続」へ、「効率性」から「人間性」へという課題を深く理解します。そして課題解決に対して「理論的」かつ「実践的」に対応できるデザイナーやエンジニアの育成をめざします。

学科サイトへ

都市学科

都市の課題を解決できる
プランナーとエンジニアを養成。

都市のあるべき姿は、社会経済情勢、環境問題、災害対策、国際化などにより常に変化してきました。急激な発展を遂げる中で、かつては無秩序に開発が進み、機能性・効率性が最優先とされたこともありました。結果として自然環境に大きな負荷をかけることになり、生態系の破壊、資源の枯渇、気候変動といった問題が生じています。これからの世界では、「持続可能な都市」の実現が強く求められています。持続可能な都市とは、都市固有の歴史と文化を継承・発展させつつ、環境への負荷を低減し、人間活動と自然環境が調和した都市であり、また、災害などの外的インパクトに強く、柔軟に対応できる、豊かでありながら安全・安心で機能的な都市です。持続可能な都市の実現には、都市の機能と構造を理解するための基礎科学力と、これからの都市に求められる様々な要素を見極めるための多様な知識が不可欠です。また、科学的根拠を基に都市が抱える課題を読み解いて説得力のある解決策を示す提案能力、提案実現に向けたコミュニケーション能力や順応性も必要です。都市学科では、こうした知識と能力を合わせ持つプランナーとエンジニアを養成しています。

学科サイトへ

電子物理工学科

IoT時代を創生する
エレクトロニクスを追究。

電子物理工学科では、今日の社会を支え、次世代を創生するエレクトロニクス・ナノテクノロジー・マテリアルサイエンスを学ぶことができます。

エレクトロニクスに関する科学技術は、電子物理工学という一つの学問体系に基づいています。電子物理工学で実現される技術として、電子の電荷としての性質を利用するもの、電子のエネルギー的な遷移によって生じる光を利用するもの、電子のスピンを起源とする磁性を利用するものがあります。

エレクトロニクスを支える幅広い学問領域をカバーする電子物理工学は、「電子物性」と「電子材料」に関する学問に大別されます。電子物理工学の両輪をなす両学問が関連しあうことで、現代社会が実現されてきました。けれども、今後のIoT技術の発展とサステナブルな社会の実現には、新奇なデバイスの開発を含む電子物理工学分野全体の発展が期待されています。それには両学問の深化とさらなる展開が必要不可欠です。こうした背景を考慮し、電子物理工学科では電子物理工学の発展に必要な「電子物性」と「電子材料」に共通する知識と能力を修得した上で、その発展を支える両輪となる「電子物性」に秀でた人材と「電子材料」に秀でた人材を養成します。

学科サイトへ

情報工学科

多様な情報を活用するための
新たな技術を創造する。

情報とは何でしょうか?ひと言で表すなら「ある物事がどんな様子なのかの表現」です。しかし、これだけに留まらず「意思決定をする際の資料や知識」を指すこともあれば、飛行機・車等のエンジンやロボットを思う通りに動かしたり、私たち人間が体を動かしたりするための「指令」も情報と呼ばれます。このように、情報が表すもの、情報が関わるものは多岐に渡ります。

情報工学科の研究・教育の目的は、こうした多岐に渡る情報を伝えたり、自動的に推定したり、大量のデータから取り出したりする技術を新たに作り出すことです。また、これらの技術を駆使して、人々の暮らしを良くするアプリケーションを作り出すことです。

具体的には、情報を伝えるための「情報ネットワーク」や「情報通信技術」、情報を得るのに必要な計算の手続きである「アルゴリズム」の開発、様々なシステムへ自動的に入力を調節して思いのままに動かす「制御」、画像中に映し出された物事の様子や内容を取り出すための「画像認識技術」、大量のデータに隠れている自明でない知識を取り出す「データマイニング」、センサから得られた情報をもとに行動を自動的に決定する「自律ロボット」などが挙げられます。また、これらの情報コンピュータ計算を高速あるいは効率良く行うために必要な「コンピュータの並列処理」も情報工学科が扱う内容に含まれます。

学科サイトへ

電気電子システム工学科

暮らしをもっと快適にする、
次世代電気電子システム技術の
担い手になろう。

オフィスでも家庭でも、いつどこにいてもネットワークの恩恵を受けられる時代になりました。より良い社会生活基盤を構築していくためには、ネットワークを高速化・大容量化し、様々な電気システム・生産システムを相互に接続することが不可欠です。電気電子システム工学科では、快適な日常生活に欠かせない電力システム、パワーエレクトロニクス、情報通信・ネットワーク、センシング、ロボティクス、システム制御・最適化といった電気電子系の幅広い専門知識を学ぶことができます。

暮らしを快適にする技術の創出には、知識に基づいて時代のニーズに対応する能力、常に最先端の情報を収集しながら新しいニーズを創り出す柔軟性、専門性の高い知識を身につけることが大切です。電気電子システム工学科では、このような能力の育成をテーマとしています。

電気工学・電子工学・通信工学・システム工学・制御工学・光工学・画像工学・センシング工学を基礎として、最先端の電気電子システム工学の教育を展開するカリキュラムを設置しています。これにより、電気電子工学の基礎ならびに応用能力やシステム設計能力、幅広い視野と豊かな人間性、深い教養と厳格な倫理観をもった国際的に活躍できる研究者・技術者を育成します。めざしていることは、ソフトとハードの融合による人と環境に優しい持続可能な未来社会の創生です。

学科サイトへ

応用化学科

自然環境や社会を支える
新しい化学を創り出す。

人類は、天然資源の利用だけでなく、新しい物質の創造によって今日の豊かな生活を築いてきました。この発展を支えてきたのは優れた科学と技術であり、とりわけ物質の構造・性質・反応を原子・分子レベルで理解し利用しようとする化学が重要な役割を果たしています。応用化学科では、物質を構成する分子だけでなく、原子を結びつけ化学反応をつかさどる電子の動きまでさかのぼり、新しい物質の創製に必要な学問を学びます。分析化学・無機化学・物理化学・有機化学・高分子化学・電気化学・環境化学など広範な化学分野について、講義のみならず、演習や実験を取り入れた多彩なカリキュラムが用意されており、化学の基礎から高度な先端化学までを総合的に学ぶことができます。また、国際的に活躍できる研究者を養成するため、国際会議への参加や海外の著名な研究者の講演に接する機会を積極的に設けています。

4年次には研究室に配属され、研究者あるいは技術者としての一歩を踏み出すことになります。脱炭素社会の実現に向けた次世代電池の研究開発から、環境に優しい新素材や医用材料の開発研究まで、最先端の研究を行うグループから構成されています。研究を通じて「自分だけの化学をつくる」喜びを、ぜひ体験してください。

学科サイトへ

化学工学科

低負荷で高機能な
ものづくりを探求する。

豊かな自然と地球環境を維持する持続可能な循環型社会を創造する次世代のものづくりでは、単に良い製品を作るだけでなく、資源やエネルギーを無駄にせず、環境に負荷をかけずにものづくりをすることが求められます。化学工学は、化学・物理学・生物学などの自然科学を基礎とし、時には人文社会科学の知見を用いて新しい科学技術を創造し、地球環境や社会、そして私たちの生活の質の向上に役立つものづくりの方法論を体系化した学問です。物質や反応に関わる知見だけでなく、社会に役立つ物質の開発や新しい製造工程を創造・設計・制御するのが化学工学です。

化学工学の英知を用いることにより、高度な化学合成技術、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーを駆使した新規物質や新材料の合成とその生産システム、環境調和型の新しいエネルギーシステム、循環型社会のための革新的なリサイクル技術などの構築が可能になっています。化学工学の成果は、化学産業のみならず、医薬・医療・食品・住宅・衣料・エレクトロニクス・機械・鉄鋼・エネルギー・環境・リサイクルなどの様々な分野において、持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Goals)に大きく貢献しています。

化学工学科では、多様な要素技術に加えて、システム全体を総合的に構築する知識と技術を教授し、将来、研究開発や事業化のリーダーとして、国際的に活躍できる自立した研究者・技術者を養成しています。

学科サイトへ

マテリアル工学科

物質を本質的に理解し、
新しいマテリアルを創出。

現代社会は、高強度合金・形状記憶合金・磁性材料・電池材料・バイオマテリアル・触媒といった様々なモノ、すなわち「マテリアル」によって支えられています。マテリアル工学とは、物理や化学を始めとする様々な分野の知識を融合して新しいマテリアルを創り出す学問です。

新しいマテリアルを創り出すには、マイクロメートルスケールでの材料組織や、ナノメートルスケールでの原子配列、さらには電子の運動など、マクロとミクロの両方の視点から物質の本質的な性質を理解し、制御する必要があります。マテリアル工学科は、あらゆる材料の研究開発で活躍できる「マテリアルのプロフェッショナル養成所」として、モノの性質を理解するための物理学、モノを設計するための化学、モノの機能を制御するための材料プロセス学などから構成される体系的なカリキュラムを提供します。さらに、マテリアル工学演習・マテリアル工学実験や卒業研究を通じて、問題解決力と柔軟な思考力を備えた人材を育成します。

マテリアル工学科では、最先端の合成・解析技術を駆使し、人体に害のない元素からなる人工歯や人工骨・軽くてしなやかで丈夫な合金・再生可能エネルギーを有効に利用するための触媒・新しいメカニズムで動作するエレクトロニクス材料など、様々なマテリアルを対象とした研究を行っており、持続可能社会の構築に欠かせない役割を担っています。

学科サイトへ

化学バイオ工学科

環境調和型のものづくりで、
豊かで安全な社会へ。

化学・物理・生物などが織りなす多様な知的ワールドの中で、科学技術は成立しています。化学バイオ工学科では、化学技術やバイオテクノロジーを基に、環境調和型の「ものづくり」に挑戦します。「ものづくり」を通じて、持続的な発展と地球環境保全が両立した、豊かで安全な社会の構築に貢献する人材を育成します。

研究面では、化学と生命科学の両分野を対象としています。化学は、化学の原理や方法に基づき、原子や分子の世界から生活に欠かせない物質や材料を創り出す分野。生命科学は、複雑な生体分子や細胞機能に基づき先端バイオ技術を創造する分野です。両分野が共存し融合することで、化学・生物・工学をキーワードとした新しい分野を開拓していきます。

教育面では、化学と生命科学の両分野を広くかつ深く学びます。専門知識に加えて、科学技術が社会に及ぼす影響について地球的規模で総合的に洞察し、自ら適切に判断できる専門技術者・研究者へと導くためのカリキュラムを整備しています。将来、化学・食品・医療・材料・環境・エネルギーなど様々な分野で活躍できる知識と能力を身につけることができます。

学科サイトへ