SSSRCだより

2026年6月5日

SSSRCだより2026年6月号

熱系、衛星の熱解析について

こんにちは。衛星プロジェクト熱系・構造系に所属している学部4年の大塚です。今回は最近の熱系の進捗についてお話ししたいと思います。ここ最近、熱系では衛星の熱解析(宇宙空間での温度変化のシミュレーション)を行っていました。具体的には,以下のような検討や計算を行っています。
  • β角,および日照率の計算
  • 最悪条件の見積もり
  • 一節点解析
  • Thermal Desktopを使用した多節点解析
  • ヒータや表面処理,断熱材などの検討
以下のグラフは解析結果の一例です。ミッション部に用いるカメラの許容温度範囲が狭く,低温側で許容温度を逸脱してしまうため,低温側の対策が必要であることがわかりました。

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図1 熱解析の結果
直近では,先日にミッション部に使うカメラとサーミスタを真空チャンバーに入れ熱真空試験を実施しました。試験の結果,サーミスタがベースプレートの温度に対して異なる値を示したいたため,現在はその原因について分析をしています。(写真は熱真空試験時の様子です。)
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図2 熱真空試験の様子
最後までお読みいただき,ありがとうございました。今後とも衛星プロジェクトの応援のほど,よろしくお願いいたします。
海洋システム工学科 B4 大塚港太

ミッション系の進捗について

 こんにちは。衛星プロジェクトミッション系の大林です。今回はミッション系の現在の進捗についてご報告いたします。

 2025年9月のPDRと2026年2月の進捗報告会でのご指摘を受けて、ミッション内容やサクセスクライテリアを変更したミッションの開発を進めています。OMUSAT-3の軌道寿命の長さ、地上と衛星でパスをとることを最優先とすることなどを考慮し、膜展開をせず、軌道上での格子投影法の確度の検証を行うことに変更しました。

 以前はロンキールーリングという、格子模様の入ったガラスにLEDからの光を照射して、膜の形状計測を行っていました。しかし、進捗報告会で、今のガラスがそのまま宇宙環境で使用できるのか、破損した場合、デブリにならないかなどのご指摘を受けました。現在は格子ガラスの代わりに、格子状の穴の空いた板を使用しても、解析できるのか、代替案の検証を行っています。また、対象物を膜から段差や斜面にし、対象物と解析結果を比較することで、格子投影法の確度の検証を行うようにミッションサクセスクライテリアを変更しました。

 また、5月には格子投影法に使用するカメラの熱真空試験を行いました。このカメラには動作温度範囲と、安定した画質が保証された温度範囲があります。後者は衛星に搭載する機器の中で最も狭く、軌道上でそれを超える温度になってしまうため、そのような環境でどのような画像が取れるのか確かめるために行いました。また、真空環境では、放熱がうまくいかず、LEDが使えなくなる懸念があり、そちらの検証も行いました。画質が保証された温度範囲内の温度と、保証されていないが動作はする温度で、1時間ずつ、5分毎の撮影と点灯を行いました。結果としては、LED,カメラどちらにも大きな問題はなく、撮影した画像にも、欠損や乱れはありませんでした。ただ、今回は1時間の動作だったため、さらに長時間の試験が必要かこれから検討していきます。

 ミッション部の制御系である、ミッションC&DHでは、ミッション部のマイコンとバス部の通信試験を行いました。上手くいってない部分もあるので、C&DH系と協力しながら進めています。最終的には撮影の自動化、画像の圧縮、バス部に保存というところまで進めていく予定です。

 最後に、OMUSAT-4の打ち上げが決まり、それに向けた開発も行っています。メインミッションの一つとして、当初OMUSAT-3で挑戦する予定だった、膜展開と膜の挙動の計測などを行う予定です。2つ同時に開発を行うので大変ですが、頑張ります!最後まで読んでいただきありがとうございました。これからも応援よろしくお願いします。

機会工学科 B4 大林祐輝

COLOURSロケットプロジェクト、構造系の近況

 初めまして。SSSRCのCOLOURS構造系長の中尾です。6月号ではCOLOURS(ロケットプロジェクト)の構造系の近況の報告をさせていただきます。 私たちCOLOURSは、今年の3月に加太共同打上実験にてハイブリットロケットの3号機である「暁」の打ち上げに成功いたしました。そして今年度は伊豆大島共同実験での次号機の打ち上げに向けて開発に取り組んでいます。

 今回の打上では前回の実験よりも到達高度をあげるべく、初めての海へ向けての打上を目指しております。海へ打ち上げるために、着水後に電装部分を海水から守る水密の構造、機体を回収する際の浮力の確保といったこれまでよりも求められる要素が多くなります。現段階の案として、Oリングとよばれる装着溝に圧縮されることで密封効果が得られるゴム製のOの形をした部品を採用し、水密構造を得ようとしているのですが、密封効果を高めようとするとボディチューブへのはめ込みが難しくなり、逆にはめ込みを簡単にしようとすると密封効果が薄れてしまうというジレンマに悩まされています。今後検証を繰り返し、良い塩梅がとれるサイズを見つけるか、または別の構造を見つけるかこれからも試行錯誤していこうと思います。 長に就任し、日はまだ浅いですが、プロジェクトの成功のために今後も精進してまいります。

理学部物理学科 B3 中尾貴徳