SSSRCだより

2023年9月6日

SSSRCだより2023年9月号

ロケットプロジェクトに参加して 

 こんにちは,学部4年の九十九と申します.現在私は,衛星プロジェクトとロケットプロジェクトの両方に所属しています.今回は,ロケットプロジェクトに参加して感じたことを書き記したいと思います.私はもともと衛星プロジェクトのみに参加していましたが,昨年のロケット打ち上げ実験時に,参加メンバーから熱い電話をもらうことがきっかけで,ロケットプロジェクトに参加するようになりました.はじめは,お手伝い程度で関わっていこうと思っていた私ですが,冬に行われたロケットエンジンの燃焼試験を経験し,このプロジェクトに深く関わりたいと気持ちが変わりました.なぜこのような心境の変化があったかというと,プロジェクトメンバーが一致団結してこの実験を成功させるという状況を見て,心を動かされたからです.自分ももちろんこの実験には参加していましたが,次回の打ち上げ実験では,もっとみんなの力になりたいと感じました.現在は,打ち上げ実験に向けて,次号機を開発中です.まだまだ未熟ではありますが,ロケット電装班の一員としてこれからも精進してまいりたいと思います.

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初めて製作したモデルロケット

 

航空宇宙工学課程 学部4年 九十九亮

最近のC&DH 

 こんにちは,はじめまして.衛星プロジェクトのC&DH系に所属しております,学部3年の平内です.今回は,私の所属するC&DH系の活動について振り返ってみようと思います.

 その前にまずC&DHとは何ぞや,ということについて簡単に説明します.C&DHとはCommand and Data Handlingの略で,衛星内部でのコマンドおよびデータの処理のことです.なので,端的に言えば我々C&DH系は衛星に搭載されているコンピュータ(On-Board Computer; OBC)について,関係するハードウェアとソフトウェアを担当しています.

 さて,そのようなC&DH系での活動について紹介します,OMUSAT-IIIに向けて,ひろがり(OPUSAT-II)からの課題として挙げられていたBOBC(Bus On-Board Computer)の処理能力不足を克服するために新たなOBCの構成を検討しました.地上で使用する場合とは違い放射線への耐性が必要という制約があるなかで,複数のマイコンを組み合わせて使用する案や,冗長系を用意する案もありましたが,今回は設計のシンプルさによる扱いやすさを考慮しSONYSpresenseメインボード(図1)を採用することに決定しました.

 現在は,衛星のOSに相当するソフトウェアの開発を中心に進めています.ひろがりの設計を活かしつつ,よりよいものになるよう頑張っていきたいと思います.

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1 Spresenseメインボード

 

電子物理工学課程 学部3年 平内陽喜

ロケットプロジェクト配属後の半年間とこれから 

 こんにちは,ロケットプロジェクトに所属しております,B3の木村と申します.

 私がロケットプロジェクトに配属されてからはやくも半年ほどが経過しました.配属後,まずはGSE(Ground Support Equipment)と呼ばれる,ロケットに燃料を充填するために必要な地上設備の運用方法について勉強しました.そして,2月には和歌山にて実際にGSEを使用してエンジンの燃焼試験を行いました.大学では何度も練習は重ねたものの,実際に燃焼まで行うのは初めてだったので,当日は張り詰めた空気感の中,なんとか2度の成功を収めることができました.燃焼の瞬間は音や炎,爆風,すべてが大迫力で,成功にほっとするとともに非常に高揚した気持ちになりました.

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燃焼試験の様子

 

 さて,現在はロケット設計に関わる様々なパラメータの計算方法,およびそれを用いたシミュレーションの回し方を学びつつ,2024年春に打ち上げる次号機に向けて準備を始めています.まだまだ難しいと感じることも多いですが,今まで授業やSSSRC内の学習で身につけた知識が実際のロケット設計に生きていることに楽しみを感じながら,これからも頑張っていきたいと思います.

 また,11月に開催される学園祭,白鷺祭では,大阪公立大学中百舌鳥キャンパスのグラウンドにて,小型のモデルロケットの打ち上げを来場者の方々に観ていただこうと考えております.面白い企画となるよう計画中ですので,ぜひご来場いただければ嬉しいです.

航空宇宙工学課程 学部3年 木村泰士