ペインクリニック

当院ペインクリニック科について

当院ペインクリニック科は1990年に日本ペインクリニック学会専門医研修施設に指定され、現在、専門医を3名有しています。

当科は全身の痛みを対象として専門的な治療を行っています。一日平均約40名、年間のべ10000名以上の患者様が当科の外来を受診されます。当科で治療を行っている代表的な病気は、帯状疱疹の痛み、脊椎疾患に起因する痛み、難治性神経障害性疼痛、三叉神経痛、癌性疼痛、頭痛などです。他院、他科から紹介される難治性疼痛が多くを占めます。

代表的な治療法は薬物療法、神経ブロックを含めたインターベンショナル治療、心理療法および理学療法です。当科の患者様は一般的な鎮痛薬の効果がない場合が多いため、鎮痛補助薬や漢方薬も使用します。薬物治療で充分な効果が得られない場合、可能であれば、神経ブロックやインターベンショナル治療を行います。

神経ブロック、インターベンショナル治療

神経ブロックとは、神経に麻酔薬を注入して脳への痛み刺激の伝達を抑える治療法です。当科外来には簡易透視装置と超音波装置が配備されており、安全かつ速やかに神経ブロックを施行できます。最近は長期間の神経ブロック効果を得るための電気エネルギーによる高周波熱凝固術とよばれる治療や高周波熱凝固術を応用した、より安全なパルス高周波法という治療の件数も増加しています。その他、難治性がん性疼痛に対するクモ膜下ポート埋め込み、難治性神経障害性疼痛に対する脊髄刺激療法、椎間板ヘルニアに対する椎間板治療も適応があれば行います。当科では、椎間板ヘルニアや椎間板由来の痛みに有効なL'DISQという最新の治療機器を導入し、短期間の入院、低侵襲で髄核を縮小させる治療が可能になりました。また、比較的深部の組織がターゲットとなる内臓神経ブロック、交感神経節ブロック、ガッセル神経節ブロック等は、安全性と正確性向上のためCTガイド下で放射線科と連携して行う場合が多いです。

患者様によっては神経ブロック、インターベンショナル治療を行う上で入院していただく事も可能です。病棟には専用ベッドを有しており、患者様にはじっくりと疾患と向き合って治療を受けていただけます。さらに総合病院である特長を生かし、他の診療科と連携して多面的に治療を行うことも可能です。

痛みで困っておられる患者様がおられたら、是非、当科にご紹介ください。