移動ロボットなどの開発と知能化

多脚ロボット、移動ロボットなどの開発と知能化に挑む。
自律走行を競う大会にもチャレンジ。

当研究室の研究テーマのひとつの柱が多脚ロボットの開発です。現在取り組んでいるのが多脚ロボットのアプリケーション化で、実社会への応用を目的に、用途別にロボットの動きを標準化することをめざしています。

具体的には橋梁の点検作業などの現場を想定し、構造物を登り、検査・撮影などを行うロボットの開発が目標です。
学生たちは3DCADを使って、各自がロボットの設計を手がけます。その際に注意しなければならないのが、画面上では自由自在に何でもできるということ。
例えば、画面上でボディを削ったり、穴を開けたりするのは簡単ですが、実際にそれを製作しようとすると形状的に無理があったり、技術的に不可能であるといったケースがよくあります。
学生たちは、自ら設計したものを2次元の製図に落とし込む段階でそれらのことを肌感覚でつかみ、設計を通じて3DCADの知識・技術を育んでいきます。

毎年11月に茨城県つくば市で開催されている「つくばチャレンジ」という移動ロボットの大会にも参加しています。
これは、つくば市内の遊歩道などの実環境を移動ロボットに自律走行させ、「一旦停止して歩道を渡る」といったさまざまな課題をクリアしながら、スタート地点に戻ってこられるかを競う大会。
私たちの研究室では2014年から参加し、課されるタスクが増えるのに対応して、日々ロボットのハードウェアと制御するプログラムの向上に取り組んでいます。
本大会までには試走する機会が数回あり、その際にレーザーレーダーでデータを取って地図を作り、経路のプログラミングを構築する中で、より実践的にプログラミングを学習。
本番ではセンサーが上手く反応しなかったり、悪天候で機器にトラブルが出たり、思うようにいかないことも少なくありませんが、その大変さも含めてモノづくりの楽しさや醍醐味も実感します。

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商品の陳列廃棄作業を行う移動マニピュレータ
手先に備えるカメラで商品の位置を認識し
ロボットハンドで商品の陳列・廃棄・補充の作業を自動で行う
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自律移動ロボットDulcinea
3次元レーザセンサと360度カメラおよびGPSセンサにより
地図上の自己位置を認識し、自律的に目的位置への移動を行う