研究グループ一覧
モータドライブシステム研究グループ
近年、エネルギー問題や地球温暖化などの環境破壊が顕著になり、日本における電力消費量の50%以上を占めるモータの高効率化が最重要課題となっています。また、モータは電気自動車の駆動源、ロボットなどを動かすアクチュエータとしても重要です。このような背景を基に、小形・高効率・低騒音モータやハイブリッド自動車・電気自動車用モータの開発とそのインテリジェントな制御システムの開発、風力・波力発電システムなど自然エネルギー利用発電システムの高性能化に関する研究を行っています。
電力システム研究グループ
電力システムは、電気エネルギーの発生・輸送・分配・消費にいたる大規模で生き物のように時々刻々変化している複雑システムです。研究グループでは、地球環境を考慮した電力システムを探求し、システム解析と発電機の安定化制御による安全性・信頼性の向上、メタヒューリスティクスなどの知能システム技術による電力システム運用・計画の最適化と応用、およびスマートグリッドで求められる電力システム情報処理技術と電力需要の非線形予測への信号処理技術の応用などに取り組んでいます。さらに再生可能エネルギーを利用した分散型電源や電気自動車などを考慮した新しいエネルギー供給システムを求めてその基礎・応用研究を続けています。
電気システム制御研究グループ
当研究グループでは、一般的な機械システム、電気システムそしてこれらが有機的に結合した複雑大規模なシステムを思い通りに動作・機能させるための制御法について研究しています。さらに、従来の制御の対象とは考えられていなかった問題、たとえば心臓に起こる不整脈や高速道路で生じる渋滞などの多種多様な複雑な現象(カオス・複雑系)を制御の問題と捉えて、研究を進めています。ロボットを例にしてみれば、たくさんある関節にモータが組み込まれていて、これらのモータに流れる電流を加減することにより手足を動作させています。関節数が増えるほど、手足の動作の制御は難しくなりますが、人間や生物は、とくに意識することなく、歩いたり、泳いだり、飛んだりしています。複雑大規模な関節をいとも簡単に制御しているのです。
光機能システム研究グループ
私たちの研究グループは光通信ネットワークの高効率、高機能化を目的に新規の光通信機器・デバイスの実現とそれを用いた通信・情報ネットワークの構築を目指しています。そのために光ファイバで伝搬されてきた情報の処理や次に送り出す方向を制御することでネットワークの機能を決定する役目を担う「光ノード」或いは「通信機器」に対して、構成技術や特性評価技術等を研究しています。また、光通信ネットワークを通信以外の目的に応用することでネットワークに付加価値を付与するためにセンシングネットワークの研究も行っています。光 IP(Internet Protocol)ネットワークの高性能化に向けた光通信装置・デバイスの研究と新規光IPネットワーク構成技術、実用的光通信ネットワークを目指した光ノード技術及び増幅技術、新規光発生技術を応用した革新的センシングネットワーク技術などの研究に取り組んでいます。
知的情報通信研究グループ
パソコンやインターネットなどの利用拡大に伴い電力消費量が急増し、環境保護の観点から大きな問題となっています。環境保護に配慮したグリーンIT技術は、 このような状況から、今後益々重要な課題になってくるものと思われます。また、「いつでも、どこでも、誰でも」利用できるシームレスな通信環境を構築する には、無線ネットワーク技術の開発が必要不可欠です。私たちの研究グループではこのような背景を基に、低消費電力無線通信システムの開発、ソフトウエア無線技術の開発、各種通信装置のFPGA化などの研究に取り組んでいます。
マネジメントシステム研究グループ
私たちの研究グループでは、「ものづくりの戦略を練る」生産管理と呼ばれる学問領域について研究しています。情報技術の高度化、生産・流通のグローバル化、環境問題の深刻化など「ものづくり」を取り巻く状況は日々変化し、ユーザーの好みに合った「売れるもの」を「安く&早く」創るために考えなければならない課題も山積みです。どんなものをいつどれだけ生産し、どのような方法で顧客や市場に届けるのか? そのためにはどんなシステムが必要か? 私たちはこれらの課題を解決するために、原材料の調達から製品の生産・流通にいたる生産活動の効率化をめざして、さまざまな状況に柔軟に対応できるマネジメントシステムの開発を進めています。
電気情報システム研究グループ
電気情報システムグループでは、先進的な電気電子システムや光学システムに基づいたハードウェアと、新規な情報技術に基づいて制御やデータ処理を行うソフトウェアを組み合わせて、利用しやすく豊かな情報化社会の実現を目指した研究を行っています。具体的には、複合現実感技術の実現や機械の非接触操作のために、3Dディスプレイと空中ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ、3Dカメラなどの各種の画像計測、ウェアラブルコンピュータを用いたヒューマンインタフェース等の研究を行っています。また、これらの医療応用として立体内視鏡や複合現実感表示による手術支援システムに関する研究を、ヘルスケア・看護・介護応用として生体情報センシング等の研究を行っています。
知能ロボティクス研究グループ
少子高齢化社会の進展に伴い様々な分野で人材不足が問題になってきています。その解決としてロボットやAIによる人の代替や知的な支援が求められています。それらの問題に対して、ロボット工学・情報通信工学を研究課題とし、移動マニピュレータを用いた環境知能化、自律走行ロボットの屋外走行、センサ信号処理・情報通信技術を利用した環境・生体情報計測などの研究を行っています。