機構長のあいさつ

大阪公立大学図書館機構長 西田 正宏.JPG
大阪公立大学図書館機構の役割

大阪府立大学と大阪市立大学が統合し、大阪公立大学がスタートを切りました。

現在、大阪公立大学には、杉本図書館、中百舌鳥図書館、りんくう図書室、羽曳野図書センター、阿倍野医学図書館の5つの図書館が存在しますが、2024年には羽曳野図書センターがキャンパス移転に伴い閉じることになり、一方で2025年には、新学舎の建設される森之宮キャンパスに、新しい図書スペースが開設される予定です。

またキャンパス整備が進むにつれて、各キャンパスに配置される学部、学域が変わっていきますので、それぞれのキャンパス図書館の果たす役割も少しずつ変化していくことになります。

そのような図書館を取り巻く様々な状況の変化に対応しつつ、各キャンパスにある図書館が相互に連携、協力しながら、大学図書館としての使命が円滑に遂行できるように図書館機構を設置することになりました。

杉本図書館には、大阪商科大学時代に収集した「ゾンバルト文庫」や「雑書の宝庫」とも呼ばれる「森文庫」、マルクス『資本論』初版本などを含む「福田文庫」などの特殊文庫が数多くあります。また、中百舌鳥図書館では、大阪女子大学から継承した古典籍や近代和歌を中心とする児山文庫などを有しています。

大学図書館の使命は、単に所蔵する図書資料を貸し出すだけではありません。上記のような研究上価値の高い、これらの資料も活用しながら、教育研究活動の高度化や活性化を支援し、学修と教養の向上の機会を提供します。また、地域に開かれた学術文化の交流拠点としての役割も果たしていくことになります。

両大学図書館のこれまでの伝統を継承し、電子資料などのさらなる充実も図りながら、時代の要請にこたえる図書館機構としての新たな出発に期待していただきたいと存じます。

図書館機構長 西田正宏