サイト内検索
2023年6月14日
奈良県の最南端に位置する日本一面積の大きな村・十津川村では、現在も8月の盆になると、十津川支流の谷々に点在する10集落で、老若男女が夜遅くまで20曲以上もの踊りを踊りあかしています。十津川村の盆踊りは、近世から昭和初期までの流行歌の旋律と歌詞が伝わっているのが特徴です。演目は「大踊り」「祝い歌」「踊り歌(馬鹿踊り)」のおよそ3種類に分類できます。なかでも「十津川の大踊」は紀伊半島の多くの盆踊りの中でも、最も古い「風流踊り(ふりゅうおどり)」の要素を残している点で貴重です。
2022年11月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は「十津川の大踊」を含む24都府県41件の民俗芸能「風流踊り」を無形文化遺産に登録しました。
本展を通じて、世界に認められた「豊作祈願、厄災払い、先祖供養」と行った「地域の祈りを込めて守りつないだ伝統」の意義を広く知ってもらうとともに、人口減少や高齢化による担い手不足に悩む地元にとっての、保存継承への一助となることを願っています。
20230701-0717.pdf(PDF文書:1MB)