学科・専攻の特徴

地球の実態を多様な視点から科学的に追究する

地球学は,過去から現在に至る地球の実態を多様な視点から科学的に認識し,その未来を予測するための知識と技術を構築するための学問です.地球の真の姿を把握するためには,地球を構成する物質の物理・化学作用によって生起する現象の法則性を明らかにするとともに,さまざまな作用が相互に影響し,変遷を重ねてきた複雑なシステムとしての地球の歴史を追究する必要があります.これらは,人類の活動と生存に密接に結びついている現在の地球環境を理解するために重要な役割を果たしています.さらに,科学技術と一般社会が密接に結びついた現在,地球環境の理解のみでなく,その成果を応用させて社会に発信・還元することが求められています.

研究室構成

地球環境学と地球進化学の2つの分野に7つの研究室で構成されます.

地球環境学分野

第四紀自然学研究室 地球物理学研究室 地球情報学研究室 自然災害科学研究室

地球進化学分野

地球物質学研究室 岩石学研究室 地球史学研究室

人材育成の方針

地球学科

 本学科では,地球の形成と進化を,現在の地球の環境とその変遷史から解析し,その成果をもとに,地球環境問題の解決や自然災害の予測と対策などの社会的要求に応えることのできる人材の育成を行います.このため,幅広い自然科学および科学技術の知識とこれらを地球学に展開できる能力,またグローバルな視点に基づき多面的に思考できる能力が重要です.

 本学科では,地球の環境や進化を多面的にまた時系列的に捉えるための理論的手法・実験的手法,野外での調査技術,得た知見を正確に伝える能力の修養を通じて,様々な専門分野における問題解決能力を身につけ,広く社会に貢献できる人材,および大学院進学により更なる研究を志す人材を育成します.

 地球学科では次のような学生を求めています.

  • 地球への好奇心や探究心が旺盛で,勉学意欲に溢れる人
  • 地球の法則性を解明するために必要な論理的な思考力,自ら学ぶ探究心および問題解決に向けての実行力を備えている人
  • 国際的視野をもちつつ,地球学に関係する分野で社会に貢献したい人
  • コミュニケーション能力を身につける努力を惜しまない人
  • 健全な倫理観に基づく判断力を備えている人
地球学専攻

本専攻では,社会の発展に貢献できる高度な専門性をもち,研究者・技術者等としての研究を遂行することができる能力(ディスカッション能力,発表能力,問題解決能力,論理的思考力)を有する人材の育成を教育目標とし,次世代の我が国を担う優れた人材の育成・輩出を行うことを目的としています.

博士前期課程
地球学分野に関する豊かな教養と高い倫理観を身につけ,地球学の高度化と発展に対応できる人材の育成,ならびに科学技術を通して広く社会に貢献できる人材を育成します.
博士後期課程
学問の深化・発展を重視した教育研究を行い,大学等の教育研究者,研究機関の研究者を養成します.また,先端的研究を通じて,高度な専門知識,創造力を身につけ,科学技術の開発,地球環境問題の解決に大きく寄与できる人材を育成します.