沿革
大阪公立大学 化学工学科・化学工学分野は、前々身の大阪府立化学工業専門学校化学機械科の創立(昭和19年)から数えて80年以上の伝統を有し、戦中・戦後の混乱期から高度成長期を経て今日に至るまで、一貫してケミカルエンジニアを社会に育成・輩出して参りました。
化学工学科の沿革を簡単に以下に示します。
本学科は、大阪府立化学工業専門学校の化学工業科とゴム科ならびに官立大阪工業専門学校の応用化学科を母体とし、昭和24年(1949年)大阪府立大学(当時は、大阪府立浪速大学)・工学部発足時に「化学工業部門」の名称でスタートしました。
昭和27年に「部門」が「学科」に呼称変更になり、学科の中に「工業化学コース」と「化学機械コース」が設けられました。
さらに昭和29年に工業化学科が「応用化学科」に改称されるとともに、「工業化学コース」が「応用化学コース」に、「化学機械コース」が「化学工学コース」に改称されました。昭和28年には大学院工学研究科修士課程が、そして昭和30年には同博士課程がそれぞれ設置されました。
また、同年9月には大阪府立浪速大学から大阪府立大学に呼称変更されました。
昭和37年に化学工学コースが化学工学科として応用化学科より独立し、現在の化学工学科の基盤が形成されました。
平成5年の学科改組では、既設の工学部10学科が13学科に再編成され、化学工学科は5小講座からプロセス基礎講座およびプロセスシステム講座の2大講座に改組されました。
平成6年には、優秀な学部生は3回生から大学院に進学できる飛び級制度を導入するとともに、社会人の受入れ制度(社会人ドクター)および修業年度の短縮制度の導入を行いました。
学科再編成を受けた平成7年の大学院再編(大学院重点化)では、従来の10専攻は機械系専攻、電気・情報系専攻、及び物質系専攻の大きな3つの専攻に分けられ、化学工学分野は物質系専攻の一分野となりました。
平成17年度からは、大阪府立大学独立法人化に伴い、工学部の13学科は10学科に、大学院の3専攻は5専攻に再び編成し直され、大学院化学工学分野は物質・化学系専攻の一分野となりました。
化学工学分野の教員に、先端科学研究所の教員を加え、新たに「プロセス基礎講座」と「プロセスシステム講座」の2大講座が再編成され、研究グループ数は7となり、より一層充実した教員組織で新たなスタートを切りました。
平成24年度からは大阪府立大学全体で学域制が導入され、工学部は工学域に、化学工学科は化学工学課程となりました。
令和4年度からは大阪府立大学と大阪市立大学の統合により、大阪公立大学が開学しました。これに伴い、本学科も大阪公立大学 工学部・化学工学科および工学研究科・物質化学生命系専攻・化学工学分野として、新たなスタートを切りました。
以下に本学科、大学院化学工学分野の沿革を年譜形式でまとめました。