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2025年12月17日

  • 学科紹介

《学生インタビュー》海洋システム工学科 修士2年生 吉谷楽至さん

大阪公立大学を志望している高校生の皆さんに向けて、海洋システム工学科に在籍する修士2年生にインタビューを行いました。今回は、その修士2年生が学部3年生を指導しながら取り組んだ「海洋システム工学実験」の発表会についても、詳しくお話を聞きました。

学生実験について

Q1.3年生の指導において、苦労した点・工夫した点を教えてください。

A.知識の前提が共有できていない部分が多く、工夫が必要でした。3回生にも分かるように噛み砕いて説明することを意識しました。また、3回生が意見を出しやすいように気さくな態度となるよう気を配り、相手のバックグラウンドに配慮しながらコミュニケーションを取るようにしました。

分野(研究室)での学び

Q2.研究室に所属し、専門を深く研究していくにあたって、面白いと感じることはありますか?また、自分の成長を感じることがありますか?

A.自分の研究がうまくいったり、新しい発見があったときに面白さを感じます。成長したと感じるのは、PDCA(Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の4段階の行動サイクル)を回すスピードが速くなったこと、そして「準備が全て」という意識を持てるようになったことです。

Q3.研究活動において、苦労している点はありますか?

A.実際の海域での計測を伴うため、外れ値やノイズなどの誤差が多く、コントロールできない環境での実験に苦労しています。

Q4.後輩に対して、研究室選び(研究テーマ選び)は、どんな部分を重視した方が良いと思いますか?

A.研究テーマへの興味も大切ですが、先生や先輩との波長や雰囲気が合うことが最も重要だと思います。テーマだけでなく、研究室のカルチャーや人間関係も重視すべきだと感じます。

Q5.大学院で得られたことを教えてください。

A.一つのテーマを深く掘り下げる経験です。学部時代にはできなかった「一つに集中して突き詰める学び」ができたのは貴重でした。

学生生活

Q6.研究室での研究活動は、3年生までの学生生活とどの部分が大きく違いますか?

A.授業が少なくなり、生活リズムが自分次第になりました。計画から実行、振り返りまで自分で進める力が必要になったと感じています。

Q7.研究室での研究活動において、気を付けている点はありますか?

A.季節変動を追うテーマのため、一度失敗するとやり直せるのは一年後になります。そのためデータ収集には特に気を配っています。

Q8.研究室の先輩や同期、後輩、さらに指導教員とのコミュニケーションにおいて、気を付けている点はありますか?

A.「先生と学生」「先輩と後輩」といった上下関係にとらわれず、率直に議論できるよう意識しています。先生とも深く議論することで、多くを学べていると感じます。

Q9.研究室生活で得た、社会に出ても役立つスキルは何ですか?

A.PDCAを回す意識と、論理的に物事を詰めていく力です。大学院で鍛えられた理系ならではの強みだと思います。

Q10.学科の中で、意外と知られていない魅力や推したいポイントがあれば教えてください。

A.海洋工学は希少性が高いため専門分野に関連する進路を考えることができるとともに、幅広い学びを活かして専門外の分野も進路とすることができるなど、進路の幅が広い点が魅力です。専門知識を身につけながらも、卒業生は多様な業界で活躍しており、選択肢の広さが就職活動でも有利になると感じます。

将来の展望

Q11.ずばり、差し支えなければ、進路先(内定先)について教えてください。

A.私はビジネス職を選びました。理系職は会社の方針に左右されやすいと感じ、自分のキャリアを自分でコントロールできる自由度の高い道を選びたいと考えました。

Q12.この分野での学びは、進路に対してどのように生かすことができると考えていますか?

A.論理的思考力とPDCAの意識です。研究経験を通して培ったこれらの力は、ビジネスの現場でも強みになると思います。

Q13.受験生へのメッセージをお願いします。

A.海洋工学は珍しい分野で、専門性を持ちながら進路の選択肢も広い学科です。自分の興味を深く追究したい人、将来の可能性を広げたい人にとって、とても魅力のある環境だと思います。