都市社会研究センター

設置目的

① 都市と大学の共生

 本研究センターの設置目的は、「大学は都市とともにあり、都市は大学とともにある」という日本初の公立大学の理念を継承した「都市シンクタンク」としての機能を、イノベーションを活用し高度化・発展させることにある。

② 都市社会問題の分析・解決と住民のウェルビーイングの向上

 格差、貧困、分断、子育て、教育、地域コミュニティなど、現代社会における多くの問題は、最終的に生活満足度や幸福感、健康格差といった住民のウェルビーイングに大きな影響を及ぼす。本研究センターは、エビデンスにもとづく調査研究と政策提言を通じて、住民のウェルビーイングの向上に寄与することを目指す。

③ 総合知から「公共知」へ

 現代の社会課題に対しては、単一の専門知ではなく、トランスディシプリナリー(学際共創)的なアプローチが必要である。とくに、都市・大阪の住民とともにある本学のシンクタンクは、トップダウン型の「総合知」ではなく、大学の「学術知」と多様なアクターとの連携を通じて、地域社会から課題を引き受け、ボトムアップ型の「公共知」を創出・発展させるべきである。

 以上の目的にもとづき、本研究センターは、住民・生活者主体のネットワーク型共創を促進し、都市の社会課題の分析と解決に取り組むと同時に、都市社会研究の国際的ハブとして発展することを目指す。

研究内容の概要

    ① 社会調査・データサイエンス部門

    ・都市における多様な社会課題を社会科学的手法によって調査・分析
    ・都市・地域の住民を対象としたアンケート、インタビュー、フィールドワーク、混合研究法、データサイエンス、計算社会科学
    ・自主調査、委託調査、産官学民連携の共同研究、コンサルティング 

    ② 共創部門

    ・行政、企業、市民社会など多様なアクターとの協働によるトランスディシプリナリー研究の推進。
    ・住民を主体とし、行政やNPO、事業者、大学との「共創フィールド」を形成し、他地域へと展開。

    ③ 国際部門

    ・都市社会研究における国際的なネットワーキングおよび研究拠点化を推進。
    ・都市社会問題の国際比較研究・国際的な研究拠点の形成。

     活動は、主に科研費・基盤研究(A)の5年間の枠組みにもとづき、以下のような展開を図る。

    1. 研究会、セミナー、シンポジウムの定期的な開催を通じた知的交流の促進
    2. 海外からの研究者招聘による国際的な研究ネットワークの形成
    3. 大阪大都市圏住民を対象とした大規模な社会調査の実施
    4. 行政・企業・住民との連携を通じた調査活動や課題解決型の共創的取り組み(「共創カフェ」、「市民参加型プラットフォームの形成」など)の実施

    構成員

    研究所長

    川野 英二(文学研究科 教授)

    研究員

    区分 教授 准教授 研究員
    文学研究科 川野 英二

    金 希相
    菅野 拓

    生活科学研究科 垣田 裕介

    都市経営研究科 五石 敬路
    人文学学際研究センター

    片桐 勇人

    客員研究員

    機関 役職 氏名

    桃山学院大学社会学部

    教授

    村上 あかね

    福岡工業大学社会環境学部 准教授

    上杉 昌也

    大阪教育大学総合教育系 特任准教授

    斎藤 直子

    福岡県立大学人間社会学部公共社会学科 教授

    堤 圭史郎

    関西大学社会学部 教授

    内田 龍史

    関西大学総合情報学部 教授

    松本 渉

    関西学院大学社会学部 助教

    大和 冬樹

    大妻女子大学社会情報学部 教授

    笹島 秀晃

    関西学院大学人間福祉学部 教授

    白波瀬 達也

    設立年月日

    2025年(令和7年)7月1日

    SDGsへの貢献

    大阪公立大学は研究・教育活動を通じてSDGs17(持続可能な開発目標)の達成に貢献をしています。

    本研究センターはSDGs17のうち、「1:貧困をなくそう」、「3:すべての人に健康と福祉を」、「10:人や国の不平等をなくそう」、
    「11:住み続けられるまちづくりを」、「17:パートナーシップで目標を達成しよう」に貢献しています。

    お問い合わせ

    文学研究科 教授 川野 英二

    Tel: 06-6879-8081

    Eメール: kawano [at]omu.ac.jp

    [at]の部分を@と変えてください。