環境社会システム学類が目指す教育の形
サステイナブルな社会に向けた多様な視点、問題設定と問題解決のための力を育てます。
- 自然システムと社会システムにまたがる、分野を横断した学び
- 事物のつながりを理解し、問題を設定する力、問題の解決を前進させる力を学ぶ
- 理論から実践まで、幅広い方法論を身につける
環境社会システムを捉える多様な視点と方法論
言語から環境を見る
人の営みのほとんどに介在する言語は、人間社会の見えにくい部分を可視化する働きがあります。そして、自分の、誰かのことばは、それらの人々の生活に密着しています。そういった言語のデータ収集、分析から、忖度なく描き出される社会・自然に触れることが研究の醍醐味です。
都市景観から環境を見る
私たちの眼前にみえている景観は氷山の一角に過ぎません。それを支えている歴史・文化、自然、コミュニティ、人々の生活や営みを探求し、そして都市や地域づくりに関わる計画・設計技術を応用することで、豊かな環境づくりのあり方に迫ります。
雑草から環境を見る
私たちの身近に生えている雑草は、害草として嫌われることもあれば、有用植物として利用されることもあります。また、侵略的外来種になるものもあれば、絶滅危惧種になったものもあります。雑草の生態や人との関わりを調べると、人が自然環境に与える影響が見えてくるのです。
問題解決のための学びの例
テーマ:「水」から学ぶ事物のつながり
海洋環境生態学
海洋とは? 生態系とは? 海の成り立ちと現在の姿、海洋における物理・化学過程とその変化、地球環境に直結する海洋生態系の機能と役割などについて理解するとともに、海洋環境の評価や予測を行うために必要となる、生態系モデリングの基礎について学びます。
環境政策学
人間は水なしには生きられませんが、それは動物や植物も同じです。水は人と人、人と動植物をつなぎますが、その関係をどのように築けばよいのでしょうか? 水問題を解決するために、技術開発の視点では見えてこないルールや制度作りの大切さについて学びます。
地域実践演習
専門の異なる複数の教員のもと、地域課題に取り組む実践力を育成します。千葉クラスでは、最も身近な海である「大阪湾」の海洋プラごみ問題に焦点を当て、フィールドワークを行いながら、問題を解決していくための政策のあり方を考えます。
問題設定のための学びの例
テーマ:マイノリティへの理解と共生への道筋
共生社会とアイデンティティ
「わたしは何者なのか」という問いは個人的なものに思えますが、わたしたちが生きている「社会」から反照されたものと考えることができます。「わたし」と「社会」との関係がどのようなものかを考える先に、「共生社会」の具体的可能性を探っていきましょう。
文化と共生
アフリカの牧畜民の研究をしています。研究を深めるにつれ、私たちと彼らがグローバ ル経済のなかで、いかに密接につながっているのかを痛感します。異文化の研究を通して、私たちの生きる世界の矛盾や、マイノリティに対する抑圧と分断を乗り越える方法を探りましょう。
社会政治思想
社会思想史や都市社会史をやっています。わたしたちの見知っていた世界が大きく変動するなかで、一方では人類史的にでっかく人間社会を捉え返し、他方ではちいさく町を歩き回りながら観察をつづけています。その二方面から、次の世界の萌芽を手探りしています!