研究科長/学部長挨拶
ご挨拶
経済学部の人材育成目標は、
アクティブ・グローバル・エコノミストです
浦西 秀司 経済学研究科長・学部長
最近は経済に関するニュースを目にしたり耳にしたりする機会が、ますます多くなっています。皆さんの日常生活にも大きく関わっているものとして、まず挙げられるのは物価高の問題でしょう。近年の物価高騰は、一つの原因だけで起きているわけではありません。ロシアによるウクライナ侵攻以降のエネルギー価格の上昇、円安の進行、そしてコロナ禍後の需要回復に供給が十分追いつかなかったことなど、いくつもの要因が重なって生じています。こうした変化は、食品や日用品、電気代やガソリン代など、私たちの暮らしに直接影響しています。
また、日本社会は、少子高齢化、人口減少、そして労働力不足という大きな課題にも直面しています。出生率の低下と高齢化の進行により、人口そのものが減少し、生産年齢人口も縮小しています。その結果、建設業、介護、運輸、飲食業など、多くの分野で人手不足が深刻化しています。
さらに、この問題は単なる労働力不足にとどまりません。働く人が減る一方で、医療、介護、年金といった社会保障の需要は増加します。そのため、現役世代の負担や財政の持続可能性も大きな課題となっています。
こうした問題に対しては、女性や高齢者の労働参加の促進、外国人材の受け入れ、デジタル化や自動化による生産性向上、子育て支援の強化など、さまざまな対応策が考えられています。しかし、いずれも簡単に解決できる問題ではなく、長期的な視点で取り組む必要があります。
大阪公立大学経済学部では、「Active Global Economist(AGE):能動的なグローバル・エコノミスト」の育成を教育目標に掲げています。これは、経済学の素養、データ処理能力、異文化の学習・咀嚼能力、他者との協働の能力、豊かな構想力を活かしながら、グローバルな社会と地域社会が直面する諸課題への解決策を能動的かつ先取り的に提案することのできる人を育てるということです。
経済学は、すべてを一瞬で解決する魔法の杖ではありません。しかし、社会の仕組みを理解し、問題の本質を考え、よりよい方向を探るための重要な学問です。
経済学部には、歴史・制度から理論、応用分野に至るまで、多彩な専門分野を担う40名の優れた教員がそろっています。皆さんには、本学での学びを通じて、自分は社会に対して何ができるのかを、ぜひ考えてほしいと思います。
私たちは、皆さんの学びと成長を全力で支えていきます。
ともに考え、学び、行動していきましょう。