後期臨床研修プログラム
後期臨床研修方針
研究テーマ、診療の主な分野について
肝臓:肝線維化の機序の解明と線維化抑制治療の開発。ウイルス性肝炎・肝硬変・肝細胞癌の診断と病態解析。インターフェロン・核酸誘導体によるウイルス性肝炎の治療と発癌予防。肝細胞癌および前癌病変の遺伝子解析。腹腔鏡的治療その他、肝細胞癌に対する新しい治療法の開発。超音波等の画像診断による新しい診断法の開発。肝疾患の栄養療法。非アルコール性脂肪性肝炎の診断、病態解析、治療。自己免疫性肝疾患の病因解析。 胆道・膵臓:(急性・慢性)胆嚢炎・膵炎の診断、病態解析、治療。胆道癌・膵癌の診断、病態・遺伝子解析、治療(化学療法)。
大学院について(臨床科とのつながり等)
肝胆膵内科以外に、分子病態学、細胞機能制御学、感染防御学、病理病態学、公衆衛生学、核医学、器官構築形態学と連携し、現在院生を派遣している。
他の施設での研修や海外留学等について
国立がんセンター がん予防部・内視鏡部・肝胆膵内科 京都大学ウイルス学研究所 Department of Hepatology, University of Florence, Florence, Italy Department of Biochemistry, Albert-Ludwig University, Freiburg, Germany Johns Hopkins Oncology Center, Maryland , USA Salk Institute, La Jolla, California, USA University of Texas Medical Branch, Texas, USA Beth Israel Deaconess Medical Center, Harvard Medical School, Boston, MA Department of Biochemistry, Philadelphia University, Philadelphia, USA Division of Clinical Immunology, University of Colorado Health Science Center
前期研修医終了後あるいは大学院終了後の進路について
後期臨床研修医として肝胆膵疾患をはじめとする消化器疾患全般の基本的な診療に関する知識・技能を修得し、緊急事態にも迅速かつ適切な対応ができる判断力を養う。検査手技としては超音波・内視鏡を含めた一般的な実地臨床の研修を行い、ラジオ波等の治療手技を学ぶ。最終的に専門医(日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医等)取得を目標とする。上部・下部消化管疾患についても一定期間学ぶ機会を設ける。 医学研究については肝胆膵内科の大学院以外に、各研究グループの特色を生かして基礎系の大学院との連携のもとに研究を行い、学位を取得する。大学院修了後は、医局関連病院での勤務あるいは研究医として大学病院にて研究および臨床の継続を行うことができる。さらに、医局の意向と個人の希望のマッチングにより、国内外へ留学することも可能である。
研修スケジュール
週間スケジュール
肝胆膵内科としての共通スケジュールです。
研修医、研究医は腹腔鏡検査、腹部超音波検査1枠は必須で、また、上部消化管内視鏡検査を行います。
主治医を主体として毎日午後に超音波下処置(肝生検、ラジオ波焼灼術 RFA)を病棟処置室もしくは手術室で行っています。
午前 | 午後 | 夜 | |||||
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月 | 腹腔鏡検査 |
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火 | 上部内視鏡検査 |
腹部超音波検査 超音波下処置 |
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水 | 腹部超音波検査 超音波下処置 |
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木 | 上部内視鏡検査 |
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金 | 腹部超音波検査 |
超音波下処置 |
外科、放射線科 |
スケジュール例
後期研修における研修目標と内容を下記に示します。実際のスケジュールを例として出しています。現在(H20年2月第3週)の各後期研修の週間スケジュールです。
1年目
後期研修1年目、(肝胆膵内科入局) 消化管ローテート中
前田貴子先生 コメント:消化器全般が診れるよう努力してます。
午前 | 午後 | 夜 | |
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月 | 上部内視鏡・内視鏡治療 |
病棟 |
|
火 | 上部内視鏡 |
腹部エコー |
|
水 | 胆膵内視鏡 |
病棟 |
|
木 | 上部内視鏡 |
病棟 |
|
金 | 病棟 |
回診・カンファレンス |
|
土 | 当直 |
後期研修1年目、(肝胆膵内科入局) 消化管ローテート中
寺西優雅先生 コメント:下部内視鏡検査をもっとしたいです。
午前 | 午後 | 夜 | |
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月 | 外来 |
下部内視鏡 |
|
火 | 上部内視鏡 |
病棟 |
当直 |
水 | 病棟 |
病棟 |
夜診 |
木 | 上部内視鏡 |
病棟 |
|
金 | 腹部エコー |
病棟 |
当直 |
土 |
後期研修1年目、(消化管入局) 肝胆膵内科ローテート中
大南雅輝先生 コメント:充実しています。
午前 | 午後 | 夜 | |
---|---|---|---|
月 | 腹腔鏡 |
教授回診・病棟カンファレンス |
|
火 | 化学療法センター |
腹部エコー |
当直 |
水 | 病棟 |
病棟 |
救急当直 |
木 | 上部内視鏡 |
病棟 |
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金 | 腹部エコー |
病棟 |
救急当直 |
土 |
後期研修1年目、(消化管入局) 肝胆膵内科ローテート中
U先生 コメント:消化管と肝胆膵のローテートができ良かったです。
午前 | 午後 | 夜 | |
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月 | 腹腔鏡 |
教授回診・病棟カンファレンス |
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火 | 上部内視鏡 |
腹部エコー・ 下部内視鏡 |
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水 | 病棟 |
病棟 |
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木 | 外来 |
病棟 |
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金 | 上部内視鏡 |
病棟 |
当直 |
土 |
後期研修1年目、(消化管内科入局) 消化管ローテート中
伊藤良恵先生 コメント:この週は比較的忙しい週でした。
午前 | 午後 | 夜 | |
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月 | 上部内視鏡 |
病棟 |
当直 |
火 | 上部内視鏡 |
下部内視鏡 |
|
水 | 外来 |
病棟 |
当直 |
木 | 上部内視鏡 |
下部内視鏡 |
|
金 | 上部内視鏡 |
病棟 |
|
土 | 当直 |
2年目
後期研修2年目、(肝胆膵内科入局) 関連病院(公立)出向中
上下部内視鏡、腹部エコー 各5件/週
元山宏行先生 コメント:緊急内視鏡の1番手になってきました。 血管造影検査にも入ってます。
午前 | 午後 | 夜 | |
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月 | 上部内視鏡・内視鏡治療 |
腹部エコー |
内視鏡カンファレンス |
火 | 上部内視鏡・内視鏡治療 |
血管造影 |
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水 | 内視鏡 |
下部内視鏡 |
外科合同カンファレンス |
木 | エコー下治療・外来 |
内視鏡治療 |
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金 | 消化管透視 |
上部内視鏡 |
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土 |
後期研修2年目、(肝胆膵内科入局) 関連病院(私立)出向中
当直 5から6回/月、胃カメラ20から30件/週
小塚立蔵先生 コメント:入院患者数が15人近くなるとかなりのハードスケジュールです。
午前 | 午後 | 夜 | |
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月 | 上部内視鏡 |
病棟 |
|
火 | 上部内視鏡 |
下部内視鏡 |
|
水 | 上部内視鏡 |
病棟 |
|
木 | 外来 |
内視鏡処置 |
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金 | 腹部エコー(大学) |
休み |
関連病院夜診 |
土 | 上部内視鏡 |
下部内視鏡 |
手術・処置 STEP
後期一年次
病歴から消化器疾患の鑑別診断を行い、必要な検査を計画し、その結果から確定診断を行える知識と判断力を習得する。
肝胆膵内科 | |
STEP 1 | 腹部超音波検査(研修用ロボットにてトレーニング) |
STEP 2 | 腹部超音波検査(指導医の下で患者の検査を実施) |
STEP 3 | 超音波誘導下肝生検(指導医の指示を受け、介助する) |
STEP 4 | 腹腔鏡検査の介助者として参加(指導医の下) |
STEP 5 | 超音波誘導下肝生検(指導医の下で、穿刺操作を実施) |
STEP 6 | 腹腔鏡検査の術者として参加(指導医の下) |
STEP 7 | 腹部超音波検査(一人で実施後、指導医のチェックを受ける) |
STEP 8 | 超音波誘導下腫瘍生検(指導医の指示を受け、介助する) |
STEP 9 | 超音波誘導下腫瘍生検(指導医の下で、穿刺操作を実施) |
STEP 10 | 超音波誘導下腫瘍生検(指導医の下で、穿刺操作を実施) |
STEP 11 | 腫瘍内局所注入療法(PEIT)(指導医の指示を受け、介助する) |
STEP 12 | 腫瘍内局所注入療法(PEIT)(指導医の下で、穿刺注入する) |
後期二年次
診断確定の後、治療選択とその実施計画を作成するとともに、治療効果と予後を文献報告から推測する。
肝胆膵内科 | |
STEP 1 | 腹部超音波検査(スクリーニングは一人で実施できる) |
STEP 2 | 胆管ドレナージ(指導医の指示を受け、介助する) |
STEP 3 | ラジオ波焼灼術(指導医の指示を受け、介助する) |
STEP 4 | 腹腔鏡下の肝腫瘍治療に術者として参加(指導医の下) |
STEP 5 | ラジオ波焼灼術(指導医の下で穿刺焼灼する) |
STEP 6 | 超音波誘導下肝生検(指導医の下で、ひとりで実施できる) |
STEP 7 | 超音波誘導下腫瘍生検(指導医の下で、ひとりで実施できる) |
STEP 8 | 腫瘍内局所注入療法(PEIT)(指導医の下で、ひとりで実施できる) |