お知らせ
2023年12月20日
- 研究
ガラス溶解炉排ガスのNOx除去に関する論文がThe IEEE James Melcher Prize Paper Awardを受賞しました。
2023年10月29日から11月2日に、アメリカ・テネシー州ナッシュビルで開催されたIAS Annual Meeting 2023において、日本山村硝子(株) 環境室 山本 柱(博士(工学)/大阪公立大学 客員研究員)が大阪公立大学大学院 工学研究科 大久保 雅章教授、黒木 智之准教授、藤島 英勝元研究員らとともに執筆し公表した論文がThe IEEE(※1) James Melcher Prize Paper Awardを受賞しました。
この賞は、IEEE Transactions on Industry Applications紙に掲載された最も優れた論文の中からIEEE Industry Applications Society(※2)が表彰するIEEEの賞の一つです。
今回受賞の論文は、2019年に刊行された論文誌IEEE Transactions on Industry Applicationsに掲載された下記論文が評価されたもので、コロナ禍による影響のため表彰の機会が延期されていました。
【受賞論文】
「Pilot-Scale NOx and SOx Aftertreatment Using a Two-Phase Ozone and Chemical Injection in Glass-Melting-Furnace Exhaust Gas」, IEEE Transactions on Industry Applications, Vol. 55, No. 6, pp. 6295–6302, 2019
【論文の概要】
大気汚染物資質の一つである窒素酸化物(NOx)は、光化学オキシダントを生成する原因物質であるため、排出削減が求められています。
本論文では、オゾンガスを用いたプラズマケミカル複合技術を用いた実証実験において、オゾンの効果的反応やNOxとSOxの同時除去手法に関する研究開発を行い、ガラス溶解炉排ガスのNOx除去を効果的にするための課題などを明らかにしました。
本論文で示した技術は、日本山村硝子株式会社が2022年3月16日付 ニュースリリース(※3)で発表したガラス溶解炉の省エネルギー化技術(NEDO『省エネルギー技術開発賞・優良事業者賞』を受賞)に関連するものです。
(※1) IEEE(国際電子技術者学会)
アイ・トリプル・イー、Institute of Electrical and Electronics Engineers。アメリカ合衆国に本部を置く世界最大の電気・情報工学分野の学会。世界各国190か国以上で42万人を超える会員(2022年12月現在)によって組織される。
http://www.ieee.org/index.html
(※2) IEEE Industry Applications Society(IEEE 産業応用部門)
IEEEの部門の一つで、特に産業部門、商業部門のユニークなニーズに焦点を当てている。
https://ias.ieee.org/