お知らせ
2026年6月29日
- 研究
機械工学分野 増田勇人准教授らの論文が、The Canadian Journal of Chemical Engineering の表紙に採択されました。
工学研究科 機械系専攻 機械工学分野(熱プロセス工学研究グループ)増田勇人准教授らの論文(Computational investigation of fluid flow and heat transfer of conical Taylor–Couette flow with radial-temperature difference)が、The Canadian Journal of Chemical Engineeringの表紙に採択されました。
【研究概要】
本論文では、回転二重円錐間に発生するTaylor–Couette流と呼ばれる流れについて、その流れと伝熱特性をコンピュータを用いた数値解析によって詳細に調べました。浮力によって複雑化した流れ構造に着目すると、回転円筒系と比較して、より複雑性を増すこと示しました。速度変動データについてウェーブレット解析を適用して周波数特性を明らかにするとともに、その変動データが有する情報量も解析しました。その結果、円錐形状では周期的な変動あるいはランダムな変動ではなく、大小さまざまな時間スケールの揺らぎが重なった、フラクタル的な構造をもつことを明らかにしました。円錐形状に特有の流れが、単に渦構造を変化させるだけでなく、流れの揺らぎそのものの階層的な性質にも影響を及ぼす可能性を示しています。こうした複雑な速度変動は、流体内の混合や熱輸送の促進と関係していると考えられます。実際に、熱輸送性能を消費エネルギーとの関係から評価したところ、円錐系は円筒系に比べて、より低いエネルギー投入で同程度の熱輸送を実現できる条件があることがわかり、円錐系Taylor–Couette流を利用した流れの制御は、省エネルギーな伝熱促進技術として有望であることが示されました。
本研究は本学熱プロセス工学研究グループと神戸大学大学院工学研究科・大村直人教授との共同研究です。また、研究の遂行にあたり、科学研究費補助金21K14450,21KK0261,24H00396,25K08368の支援を受けました。
採択された表紙の特集ページ The Canadian Journal of Chemical Engineering