創造都市研究科アーカイブ(2) - 理念

2.理念

創造都市とは?

 創造都市とは、グローバライゼーションの急激な進行や知識情報社会への変容過程の下で世界的に注目される都市のあり方に関するひとつの理念であり、モデルです。
 都市は、これまで、数多くの文化、芸術、学問、思想、ビジネス、生活スタイルなどを生み出す中心となってきました。それこそが都市の活力であり、発展の基盤でもあったのです。
 創造都市とは、このような創造機能を十全に発揮する要件を備えた都市のことなのです。

創造都市研究科とは?

 創造都市とは、都市本来の機能を十全に発揮した都市のことですが、近年、世界の大都市では、こうした機能が働かず、沈滞・衰退する都市も見られるようになってきました。
 創造都市は、沈滞する都市を再生する21世紀の都市戦略の中心的概念の一つでもあります。創造都市研究科は、都市の活性化を担う人材を養成するために計画された大学院として、世界で初めて、この概念を掲げた研究機関として2003年に設立されました。
 修士課程では、都市ビジネス、都市政策、都市情報学、博士(後期)課程では、都市政策、国際地域経済、事業創造、共生社会創造、都市情報環境などの多様な分野から、「創造都市」を中心概念に、既存の枠にとらわれない学際的な研究を重視し、さまざまな専門領域から創造都市構築のためのアプローチの融合をめざしてきました。

平日夜二日と土曜通学で修了可能(都市情報学専攻・情報システム創成研究分野を除く)

 創造都市研究科は、忙しい人が働きながら通えるように、都市ビジネス、都市政策の二専攻及び都市情報学専攻・知識情報基盤研究分野では、平日夜間の2日と土曜日とで必要単位が修得できます(授業はすべて大阪・梅田の大阪駅前第2ビルです)。都市情報学専攻・情報システム創成研究分野では、平日昼間は杉本キャンパスで、平日夜間及び土曜昼間は梅田サテライトで講義を行っており、柔軟な組み合わせが可能です。

ワークショップは、創造都市研究科(修士課程)のもっとも特色ある教育方式です

 毎週、当該分野の第一人者をお招きして、いまなにが問題か、それについてどう考えているか、一時間講演いただき、その後、学生とゲストスピーカーの質疑を一時間とり、十分な討論を行います。ワークショップは、各研究分野ごとに、教員複数がコーディネータとなり、企画・運営します。現在およびこれからの問題に体系的に取り組むとともに、将来を展望するまたとない機会を提供しました。

創造都市を創造する大学院

 創造都市研究科では、関西・特に大阪を世界から注目される創造的な都市圏とするため、「創造都市を創造」というテーマを重点的な研究として取り組んできました。これまで、「アートによる都市再生」「扇町創造村構想」「産業のサブクラスター」「図書館プロジェクト」などの例で、教員が学生と協同して、社会実験的なプロジェクトに取り組んできました。