大学機能強化支援事業【採択】 Acceleration program for reorganization of universities

大阪公立大学大学院 情報学研究科は、文部科学省「令和5年度 大学・高専機能強化支援事業(高度情報専門人材の確保に向けた機能強化に係る支援)」に選定されました。今後、本研究科の博士前期課程の入学定員を2025年度と2029年度に段階的に増員すると共に、2023年から2032年の10年間の支援期間において教育環境の充実や教育研究の水準を国内最高レベル且つ世界レベルに発展させていくために総合的な機能強化を推進していきます。

事業の特徴

大阪公立大学大学院情報学研究科の定員増及び機能強化
(情報学分野におけるデジタル人材育成プラットフォームの形成)

大阪公立大学大学院・情報学研究科は、高度な研究を遂行する能力と他領域の研究を理解し協働する力を兼ね備え、社会問題に対して適切且つ効果的な解決策を提供し、持続可能な社会の実現に貢献する高度職業人の養成を目的としています。採択を受けた本事業では、博士前期課程の入学定員90名を令和7年度及び令和11年度に各15名増員し、計120名まで拡大します。

また、本研究科の教育研究環境をさらに高度化・専門化・国際化するため、❶優秀且つ多様な学生を受け入れる入試改革、❷特任教員の採用及び世界レベルの教員招聘による授業、❸英語履修コースの整備とダブルディグリープログラムの拡充、❹卒業生等と連携する「DE&Iアンバサダー」制度、❺産学官民と連携する「スタートアップ*パートナーシップ」事業、❻「国際的人材サイクル」を稼働させる人材育成プラットフォームを形成する総合的な機能強化を図っていきます。

高度専門人材育成に向けて、入試改革を行い、優秀且つ多様な学生を募集

高度専門人材育成に向けて、入試改革を行い、優秀且つ多様な学生を募集

情報系分野の裾野拡大、多様化・国際化・高度化及び理数系ジェンダーギャップ解消に向けた取り組みとして入試制度改革を行います。また、情報系の公的試験・資格を活用した入試制度を検討し、改革を進めます。留学生向けのダブルディグリー・プログラムについては従来の取り組みを事業期間中にさらに強化・拡充していく予定です。

従来の実質的な募集範囲を全国に拡大

特任教員採用・世界レベル教員招聘

教育指導体制の充実と国際化を推進し、国際的に活躍できる高度専門人材を育成

特任教員を採用し、カリキュラムの高度化・国際化・充実化を図ります。また、連携実績のあるドイツ人工知能研究所(DFKI)・カイザースラウテルン工科大学(独)、CYセルジーパリ大学(CT-TECH)・国立高等応用電子学院(ENSEA)(仏)等との連携を強化し、世界トップレベルの教員・研究者・実務家を招聘し、特別授業及び研究指導の機会を拡充していきます。

国際通用性の高いカリキュラム

ダブルデイグリー・プログラムの強化と英語履修コースの整備・教育環境の整備

事業期間中に研究科として英語のみで修了できる履修コースを整備し、現在実施しているダブルディグリー・プログラム制度による留学生の受け入れを拡充する予定です。また、本学が提携する43の国と地域・238機関の大学・研究機関との交流を促進し、留学生の受け入れと本学学生の海外派遣を強化し、研究科の国際化を推進していきます。

主な連携先
  • MIT・コロラド大学ポルター校
  • カリフォルニア大学サンタバーバラ校【米国】
  • トロント大学
  • クイーンズ大学【カナダ】
  • フィレンツェ大学
  • カリアリ大学【イタリア】
  • バルセロナ自治大学【スペイン】
  • アイントフォーフェン工科大学
  • グローニンゲン大学
  • デルフト工科大学【オランダ】
  • 西スイス応用科学大学【スイス】
  • 王立工科大学(KTH)【スウェーデン】
  • オーストラリア国立大学【豪】
  • 王立プノンペン大学【カンポジア】
  • プリンスオブソンクラ大学【タイ】
  • フエ大学【ベトナム】
  • マラヤ大学【マレーシア】
  • 濤華大学
  • 上海交通大学
  • 浙江大学【中国】など

「DE&I アンバサダー」の登用

情報系、DX/AI分野で活躍する諸先輩を教育・指導に参画、産官学民の連携協力

研究科教員及び社会で活躍する実業家並びに「DE&Iアンバサダー(=卒業生・修了生)」が連携し、学生が幅広い視野を持ち、実社会で活躍する具体的な目標を早期に確立できるように実務的な教育機会を提供していきます。

Diversity(多様性) Equity(公平性) & Incluslon(包括性)の要素を盛り込んだ教育環境の整備と人的交流。インターンシップ、キャリア形成教育、アントレプレナーシップ教育、異分野融合研究、共同研究、課題解決型PBL。

スタートアップ*パートナーシップ制度

行政/地域/企業ニーズを踏まえ課題解決できる人材を継続的に多数輩出する取組

事業期間中に教員・学生が専門性を活かしてDX/AIによるソリューションを提供するスタートアップを設立し、行政・企業等からの問題解決依頼を受け、社会の諸課題や企業ニーズに対応する実践的教育連携の枠組を構築します。

「国際的人材サイクル」の稼働

研究科の先端研究・異分野融合教育研究・国際教育を通じ、世界で通用する人材を育成し学修者の質保証と進路支援を強化

世界レベルで活躍できる多様なキャリアを実現するため、自主経費を含めて各種学生支援策を展開していきます。

日本人学生のキャリアパス:修士途中か修了後に海外渡航、海外では博士に進学か、日本か海外で就職。最終的には日本に就職で戻る。/外国人学生のキャリアパス:修士のために本学に入学。修士後は博士に進学、あるいは日本か海外で就職。博士修了後は日本か海外で就職。

入学定員増の計画

本事業における定員増計画:博士前期課程の収容定員を期間中に60名増員(1.33倍)

入学定員を令和5年度の90名から、令和7年度に15名増員して105名、11年度にも15名増員して120名、合計30名増員の120名にします。収容定員を令和5年度の180名から、令和7年度に195名、令和8年度に210名、令和11年度に225名、令和12年度以降に240名とし、合計60名増員の240名とします。

※ 上記の入学定員増は、申請時点での計画であり、学則改正等の手続を経て実施するものです。