蔡 凱 先生

システム制御の研究を社会問題解決への糸口に

蔡 凱 先生

ツァイ カイ

情報学研究科 基幹情報学専攻・教授/基幹情報学専攻長(2024年度〜)
(工学部 情報工学科・教授)

マルチエージェントシステムの分散・協調制御に関する研究

マルチエージェントシステムとは、自律的に意思決定を行う「エージェント」が複数存在するシステムのことで、エージェント同士の相互作用により現実社会のような状況をモデリングします。例えば、複数の自動運転車や配達用ドローンなどが存在する交通・物流システムに対して、安全かつ効率的なマルチエージェント制御方法が不可欠だと考えられます。私たちの研究室では、新たなマルチエージェント分散・協調制御法を開発することと共に、それに伴うサイバーフィジカルシステムの研究に取り組んでいます。現在、この分野の最先端研究を国内のみならず国際的にもリードしている点も特徴です。

海外の大学と共同研究を進行し、国際的なネットワークを構築

情報学研究科の各研究室では、国際的な研究機会を多数提供しています。私たちの研究室でもアメリカのマサチューセッツ工科大学を含む世界一流の大学との連携をはじめ、カナダ、オランダ、フランス、イタリアの大学との共同研究を進めています。海外の大学と交流するには英語力が重要です。情報学を希望する方はその点にも留意して進学の準備を進めてください。

詩人T. S. Eliotの“To make an end is to make a beginning. The end is where we start from.”という言葉を贈ります。「何かを終えた時が新たな出発点だ」と捉える考えで、私の大好きな言葉です。大学院への入学は終点ではなく、新たなステージの始まり。新しい可能性を模索し、興味を持った研究に邁進してください。

※所属・内容は2023年度のインタビュー時点のものです。

※蔡教授は、2024年度から基幹情報学専攻長に就任(任期2年間)。