岩村 雅一 先生

未知なる事象への挑戦こそ、やりがいがある

岩村 雅一 先生

イワムラ マサカズ

情報学研究科 基幹情報学専攻・准教授
(工学部 情報工学科・准教授)

文字認識や物体認識などの技術を応用した視覚障害者支援の研究

コンピューターを使った文字認識技術の研究や、特定の画像をピンポイントで探し出す特定物体認識技術の研究、そしてこれら認識技術の知見を用いた視覚障害者支援に携わっています。当初は認識技術で得られた多くの情報を伝えたいと思っていましたが、視覚障害者の皆さんと関わるうちにそれでは情報過多になると気づき、認識した視覚情報を要約して伝える方法の研究を始めました。また視覚障害者に文字以外の情報を伝える手段として、3D模型を3Dプリンターで印刷して配布する活動にも取り組んでいます。さらに視覚障害者の写真撮影支援の研究では、全方位カメラと物体検出技術を用いる革新的な写真撮影方法を提案しました。

1人でも世界に変革をもたらす情報学に挑戦する価値はある

情報学の研究は、単独もしくは最少人数のチームで成果を出せるのが特徴で、人手や時間が必要な他の研究分野に比べて、個人の力量がものを言う研究を遂行できます。研究室に所属する学生の中には、独力で研究を進めて、学会などでたくさんの賞を受賞した学生もいました。スティーブ・ジョブズ風に表現すると、「1人で世界を変革できるかどうか」と言えます。また、大学院の教育で重要視しているのはアウトプットの表現方法です。当研究室では、社会で必要となる論理的な思考法やプレゼンテーション技術の訓練も注力して指導しています。学生時代は好きなことや得意分野を伸ばせる貴重な時間です。記憶力に頼らず、思考力を磨く意識をもって何事にもチャレンジしてほしいと思います。

※所属・内容は2023年度のインタビュー時点のものです。