桝田 聖子 先生

人とICTが融合したWell-beingな社会を構築

桝田 聖子 先生

マスダ セイコ

情報学研究科 学際情報学専攻・准教授
(現代システム科学域 知識情報システム学類・准教授)

地域の健康問題をデータヘルスの分野から支援

ICTを活用した健康教育、ヘルスケア分野の研究に取り組んでいます。研究テーマの1つは「ICTを活用した小学生向け認知症啓発教材の開発」です。PepperやRoBoHoNといった人型ロボットを用いて認知症の基礎知識に関する寸劇を披露することで、例えば、小学生が楽しく学べるような教材の開発・研究をしています。また「ヘルスケアにおける地理情報システムの活用」という研究では、GIS(地理情報システム)を活用し、保健福祉の専門職と共に地域情報を実践に活かします。例えば、ある地域の子どもの人口分布と、子育て関係施設の位置情報の統合により、地域の課題抽出から解決策の立案、評価までを短時間で行うことが可能になります。

目的意識をしっかり持ち、最前線の情報学に挑戦を

保健師として企業の健康保険組合に勤めていた頃、看護学生たちが実習する姿を見て、教育の大切さを実感しました。専門職としてさらなるスキルアップを求め、大阪府立大学大学院の看護学研究科に進学。恩師との再会が大学教員の道に進むきっかけでした。元々は産業保健師でしたので、大学での研究・教育分野に慣れるのに苦労しましたが、今では学生さんや先生方と楽しく仕事をしています。大学院への進学を検討するなら、まずは博士前期課程の2年間を実りある時間にできるよう、目的意識をしっかり持つことが肝要です。現在の研究室では、将来的に健康データをスマホで自己管理する時代を見据えて、ICT技術を身近なものに応用・提供することなどの研究を進めています。「情報学」に「ヘルスケア分野」がある大学は少なく、その最前線で学ぶことは非常に価値があります。是非、その両方に関心のある方は、目指してほしいと思います。

※所属・内容は2023年度のインタビュー時点のものです。