能島 裕介 先生

想像を凌駕する解の獲得に挑戦

能島 裕介 先生

ノジマ ユウスケ

情報学研究科 基幹情報学専攻・教授
(工学部 情報工学科・教授)

想像を超えるものづくりが現実に! 進化型多目的最適化の研究

進化計算をコア技術として用いる「進化型多目的最適化」と「進化型機械学習」の研究に取り組んでいます。進化計算とはAIの一種で、生物が長い年月をかけ、進化してきたメカニズムを模倣した最適化アルゴリズムです。解きたい問題に対し、適した答えを見つける仕組みで、人間が想像できない新しい解を見つけ出せるのが特徴です。一般的な応用例は新幹線N700系のフロントノーズの形状で、人間のデザイナーが考えつかない個性的なデザインは進化計算が導きました。人間が打ち破れないモノ・コトを見つけ出せるのが、進化計算の面白いところで、ものづくりの分野で最も輝きを放つ研究です。

子どもの頃の夢をきっかけに、知能化研究の世界へ

子どもの頃からロボット作りへの憧れがあり、大学時代は機械工学を専攻しました。大学院では知能化技術を学べる研究室に所属し、ロボットの動作に応用する研究に没頭。現在は計算知能研究室で学生と共に、計算知能などの枠組みを用いた知的システムの開発に取り組んでいます。身近な存在であるAI技術の深みを知ることができるのが、大学院での学びの特権です。世の中のあらゆる仕事で情報学の技術は用いられ、多方面で活躍できることが約束されています。「人より半歩でも抜きんでた人材になって欲しい」というモットーを胸に、チャンスを活かせる指導を心がけています。

基礎能力を磨き上げた情報学研究科の学生は就職に有利

メーカーやIT企業を中心に、金融、インフラ、コンサルティング業界、ゲーム会社などあらゆる業種の企業が、情報学研究科の学生を求めています。起業からの「AI技術を取り入れたい」、「ITインフラを整えたい」、「業務改善に着手したい」といった多種多様な要望に対応できるのは、本学で基礎能力を磨き上げて、大学院の学修でしっかりと基盤を培った情報学研究科の学生ならではと、私たち教員も自信を持って社会に送り出しているという自負があります。学生によく伝えるのは「研究室で学んだ経験や知識は社会で役立つから、いかにたくさん得られるかが大切」ということ。研究や学問に真剣に取り組めば取り組むほど、就職時にも就職後の社会人生活でもきっと役立つと説いています。

※所属・内容は2023年度のインタビュー時点のものです。

※能島教授は、2022~2023年度まで情報学研究科 基幹情報学専攻の就職担当、2024年度から就職担当は森直樹教授