戸出 英樹 先生

新世代の知的情報ネットワーク社会の実現をめざす

戸出 英樹 先生

トデ ヒデキ

情報学研究科 基幹情報学専攻・教授/基幹情報学専攻長(工学部 情報工学科・教授)

誰もがストレスなく利用できる高度なネットワーク社会を構築

私は、情報インフラを支えている基盤のネットワークを大容量化し、たくさんの人たちが大量の情報を送受信しつつスムーズに使える仕掛けや、その基盤を構築することを研究テーマの1つでとしています。もう1つは、品質を落とさずに大量の情報を迅速に公平に、安全で危険性なく配信するネットワーク制御方式を確立することです。新たなネットワークアーキテクチャ、知性・進化の導入法、ネットワーク制御方式・知的処理アルゴリズム、さらには高度ネットワークアプリケーションに関する研究・開発をソフトウェア・ハードウェアの両面から行い、新世代の知的情報ネットワーク社会の実現を目標に研究・開発を進めています。

誰よりも早くアイデアの芽を見出し、研究競争に一歩でも先んずる

私は、元々工学系の学問が好きで通信工学系の大学に進学したのが、研究に足を踏み入れたきっかけです。ネットワーク分野は市場規模が大きく、大学の研究室はもちろん、企業でもメインで研究しているところが多数あります。そんな激しい競争に打ち勝つため、常日頃からアンテナを高く張り、誰よりも早くアイデアの芽を見つけて、生み出すスピード感を心がけています。研究室に所属する学生には、自分の研究分野や課題について深掘りし、教員と議論ができるまでに育ってほしいと伝えています。大学・大学院というのは、それまでに学んできたことから特に好きなものを選べるチャンスです。好きなものを深掘りし、どんどん磨いて大学生活を充実したものにしてほしいですね。

国際交流も活発で刺激的な情報学研究科での学び

大阪公立大学大学院 情報学研究科 基幹情報学専攻で学ぶメリットは、数理的なデータサイエンティストと、AIエンジニアリング的な要素、システムアーキテクトの要素を学べるのが特色で、社会で即戦力となり得る実力が身に付きます。また、海外の大学・研究機関と交流協定を締結しており、海外大学と日本で所属している大学の2つの学位が取得できる「ダブル・ディグリー制度」により学生を相互に派遣し、国際共同研究も活発です。代表的な国はドイツ(ドイツ人工知能研究センター(DFKI))やフランス(CY-Tech、国立高等応用電子学院(ENSEA))などです。留学生の存在は日本人学生にも刺激になりますし、お互いに交流することで相互にグローバルな視野が広がります。

なお、情報学研究科の博士前期課程の定員は、2025年度の春入学試験(2024年8月実施予定)から入学定員15名(基幹情報学専攻10名+学際情報学専攻5名)を増員し、さらに門戸が広がります。進学を希望する本学の学士課程の学生はもちろんのこと、他大学の学生にもぜひ挑戦して欲しいと思っています。

※所属・内容は2023年度のインタビュー時点のものです。

※戸出教授の基幹情報学専攻の専攻長は2022~2023年度まで。現職は情報学研究科・教授