Tran Thi Hong 先生

壁は高くても、理想と情熱を武器に挑戦する

Tran Thi Hong 先生

トラン ティ ホン

情報学研究科・基幹情報学専攻・講師
(工学部 情報工学科・講師)

心地よい社会の実現へ、ブロックチェーン技術の研究・開発

私たちの研究室ではブロックチェーン技術に注目し、ハードウェアアクセラレータの開発と、分散型のソフトウェアアプリケーションの開発に取り組んでいます。ブロックチェーンとはブロックという単位でデータを管理し、チェーンのように連結して保管する技術のこと。全ての取引履歴が記録されているため、ネットワーク内の参加者全員で取引の記録を分散して管理します。例えば誰かの病気の状況をブロックチェーン台帳に書くと、大阪、奈良、アメリカにある病院でも、患者の許可があれば医者はデータにアクセスでき、健康状態を見ることができます。他の技術と組み合わせることにより、さまざまな社会問題を解決できると思い、研究をしています。

日本語よりも研究に直結する英語の習得が留学生へのアドバイス

留学生向けの助言として、日本に来るなら日本語を習得すべきですが、研究論文も参考文献も英文で書かれているため、英語もしっかりと勉強しておいてほしいと思います。もちろん語学力だけでなく、専門知識も重要です。自国で勉強する際、あらかじめ、進学先の大学や研究に関する情報を詳しく調べておくことが必要です。日本に留学し、日本で生活していくために、最初は興味を持てそうな日本の映画や漫画を探して、文化に慣れ親しむところから始めましょう。研究室の学生は日本人だけではありません。出身国が異なれば、考え方も様々です。ただし、国籍だけにとらわれずに、一人ひとりの多様性を理解・尊重し、交流していくことが大切です。もしも、学修面や生活面で相談したい時には早め早めに告げること。恥ずかしさで必要なことを言いだせないのは、よくありません。理想と情熱を持ち、自らの研究テーマを定めて、未来への第一歩を踏み出してください。

※所属・内容は2023年度のインタビュー時点のものです。