岡田 篤人 さん

深層強化学習の研究を突き詰めて社会に貢献

岡田 篤人 さん

オカダ アツト

情報学研究科 基幹情報学専攻・博士前期課程1年

エネルギープラントの購入コストを最適化

私は深層強化学習という機械学習の手法を用い、エネルギープラントで消費される電力やガスの購入コストを最適化する研究に取り組んでいます。購入コストを「目的関数値」、エネルギーの過剰、不足などの制約条件に違反した量を「制約違反合計値」とし、2つの値の最小化を同時に考える多目的最適化を目指します。同分野で既に提案されているエネルギープラントのベンチマーク問題(実際のエネルギープラントを簡略化して評価を容易にした問題)を解くことで、この研究の優位性を示すのが目的です。現在、世の中で稼働するITやAI、ネットワークなどの仕組みを学べるのがこの学問の面白さです。

大学院での研究や経験はその後の人生に役立つ大切な時間

深層強化学習に関してもっと学びたいと思い、大学2年次生の頃から大学院への進学を意識していました。大学院の博士前期課程の2年間の生活は、勉強と研究の両立、それに就職活動もあり、タイトな学生生活ですが、地道に取り組んでいます。大学院進学のメリットは、学部時代では学べないような学問や技術を詳しく追求できるところです。卒業して就職するとなかなか勉強の時間は確保できないと思うので、さらに学びを深めたいなら大学院進学をお勧めします。学生時代の経験と出会いは、今後の人生にも役立つと感じています。私の場合、大学祭の実行委員としての活動は、未熟な自分の得手不得手を実感し、自己の弱点の克服や改善にも繋がりました。研究や学会発表あるいはプライベートも含めてさらに成長できる機会が増える大学院での生活は、今の私にとっても貴重な時間になっています。

※所属・内容は2023年度のインタビュー時点のものです。