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2022年9月6日

  • 研究

伊師英之教授(数学科)らの国際共同研究グループが、ベイズ統計によってデータの対称性を探索する方法を開発

大阪公立大学大学院理学研究科の伊師 英之教授、アンジェ大学(フランス)のPiotr Graczyk教授、ワルシャワ工科大学(ポーランド)のBartosz Kołodziejek助教、ヨーク大学(カナダ)のHélène Massam教授からなる国際研究グループは、群の表現論という純粋数学分野の知識を活用し、多次元データの対称性をベイズ統計の技法によって探索する方法を開発しました。

ベイズ統計は、計算機の性能向上や、人工知能への活用の可能性から、近年一層の脚光を浴びており、20227月には、文部科学省が策定した「2030年に向けた数理科学の展開-数理科学への期待と重要課題-」内の、 AI×数理科学の分野で取り上げられています(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/kagaku/2022/mext_01067.html)。ベイズ統計には複雑な積分計算が必要とされるため、多くの場合、近似計算で処理されています。本研究では、未だ見つけられていなかった正確な積分公式を導出することができました。今後、先行研究に比して探索の精度が上がり、遺伝子解析などの注目分野においてさらなる応用が期待できます。

本研究成果は、学術雑誌「Annals of Statistics」にオンライン掲載済みです。


https://www.omu.ac.jp/info/research_news/entry-01905.html