学生の声・活動紹介

活動紹介

4年次には、学生一人一人がそれぞれの興味・関心に基づき、様々なテーマで卒業論文を執筆します。教員陣の多様性を反映し、研究手法も文献調査、インタビュー、実験、シミュレーションなど多岐にわたります。また、中には卒業論文をさらにブラッシュアップし、学術誌や紀要に投稿する人もいます。

卒業論文のテーマ例

  • 『音楽のBPMが課題成績に与える影響』
  • 『親しい人に否定されることで生じる気持ちの揺れ動きが持つ意味』
  • 『場所愛着によるセキュリティプライミングの効果』
  • 『大学生の「普通」に伴う苦しみについて』
  • 『留学中のネガティブ体験により自己が変容する過程』
  • 『合成音声を用いた微笑み声に対する信頼の検討』
  • 『他者のジェンダー・国籍・運動の軌道が協力性判断に与える影響
    ─囚人のジレンマゲームを用いた検討─』
  • 『長く推し続けていることの臨床的意味』
  • 『皮膚や毛髪を対象とするやめられない行為が果たす役割に関する研究』
  • 『深層強化学習における指導介入の最適設計に向けた一考察』

psychology_theme

学生の声

 

心理学類に関するアンケート

※学年・イニシャルは回答当時(2025年4月)のものです

Q1. 心理学類の魅力を教えてください。

  • 心理学の中でも、認知科学などに関連する実験系、臨床心理・カウンセリングなどに関連する臨床系の両方を学ぶことができるところ (3年・TIさん)
  • 1・2年の間は臨床系と実験系が明確に分かれていないことから、両方の内容を学習したうえで進みたい方を選べる (3年・匿名希望)
  • 多くの場合、自分が興味を持った心理学の分野を研究している先生が見つかるし、授業でも手厚く教えてもらえた (3年・匿名希望)
  • いろいろな心理学の分野を学ぶことができる。日常でも活用できるようなことを学べる (3年・匿名希望)
  • 豊富な教師、公認心理師カリキュラム (3年・匿名希望)
  • なかなかに変わった視点で日常が見れるようになって面白い (3年・匿名希望)
  • 勉強することが直接自分を知ることに繋がる (3年・TSさん)
  • 人の感情や行動などのメカニズムが理解できたり、その現象の名前を学ぶことができる (3年・HKさん)
  • 少人数なので学類内で友達ができやすいように思う。男女比も(やや女子に偏っているものの)ほぼ半々で、孤立しづらいのが良いと感じる。また造詣の浅かった文系の自分でも実験が楽しめたように思う (3年・匿名希望)
  • 理系からでも文系からでも入ることができる (3年・SNさん)
  • 現代システム科学域内に設置されているため、様々な分野を学ぶことが出来るという特色がありつつ、心理学類として心理学に特化した学びもできるところが魅力の一つであると思う (3年・KYさん)
  • 専門的な知識を取り入れつつ、他の学問分野でもそれを活かせるところ (3年・匿名希望)

Q2. 心理学類のおすすめの授業を教えてください。

心理学実験
  • 専門的な実験レポートの書き方が学べる (3年・SIさん)
  • 実際に実験を行うことで、どういうことをするのかを実践的に学べる (3年・TSさん)
  • 2年生の中ではおそらく最も大変な授業ではあるが、心理学と全力で向き合える充実した時間だったように思う。参考文献を探す中で、英語論文や専門書を読むことにも慣れることができた (3年・ROさん)
  • 2週間に1回実験を行い、レポートを書くため、レポートを書く能力が上がりとても楽しい (3年・THさん)
  • 実験の参加者側の体験もできるから (3年・匿名希望)
  • 実験を行うことで事象に関して本質的に理解することができ、また丁寧にレポートを添削してもらえることで文章構成能力が育まれるため (3年・匿名希望)
  • 心理学分野での実験とはどのようなものか、レポートの書き方を身に着けながら学ぶことができるから (3年・匿名希望)
心理学概論
  • 一度は考えたことのある疑問を解消してくれる (3年・SNさん)
心の病理学
  • 個人で調べるのが難しいような精神疾患の特徴について、その歴史も踏まえて詳しく知ることが出来るから (3年・匿名希望)
  • 臨床系の授業だが、発達障害に関する様々な先人の考察が学べて楽しかった (3年・匿名希望)
心理検査法
  • 実際の心理検査を体験し、心理検査の解釈の仕方を学べることができるため (3年・KYさん)
  • 特に公認心理師になる人などは、どういうことをして何がわかるのかを自分を通して学べるためいい経験になると思う (3年・TSさん)
  • 心理検査を通じて、こころの観察のしかたや無意識的なこころの働きについて考えることができ興味深かった (3年・匿名希望)
臨床心理学概論
  • 臨床心理がどういうものかよくわからなかったが、この授業を受けてイメージが湧いた (3年・匿名希望)
  • 先生の話をひたすら聞いていく形だが、それが面白い (3年・匿名希望)
  • 日々実用的なことばかり考える授業が多い中で、圧倒的に癒し枠。先生の声や言葉選びに心穏やかになれる (3年・匿名希望)
  • 人間のこころに対する捉え方について、自らも考察しながら講義を受けられた点が良かった(3年・匿名希望)
  • あまり理解できていなかった臨床心理がどういうものなのかを学ぶことができた (3年・匿名希望)
産業・組織心理学
  • 日常に潜む心理学を学ぶことができて非常に面白かった (3年・匿名希望)
  • なんとなく社会というものが掴めない、というような人に一つの答えへの道筋を見せてくれると思う (3年・匿名希望)
社会・集団・家族心理学
  • 自分たちに身近な現象などが多く想像しながら学ぶことができ、納得しやすいから (3年・匿名希望)
  • 心理学に関することの中でも、特に身近なバイアスや行動について学ぶことができるから (3年・匿名希望)
感情・人格心理学
  • 話が面白く、日々の感情について理解しやすい (3年・匿名希望)
  • 感情や人格といった不定形概念とそれらが各個体にどう影響しているかを詳しく知れるから。先生の話が面白いから (3年・匿名希望)
発達心理学1、 2
  • 人間の発達という身近な内容を流れに沿って知ることができ、興味深い部分が多いから (3年・匿名希望)
認知科学1(知覚・認知心理学)
  • 人の知覚特性に関する様々な事柄を知ることができ興味深いと感じたから (3年・匿名希望)
  • 錯覚などの謎や目の仕組み、その他生活に直結しているものが多い (3年・匿名希望)
  • 人間の身体構造と認知の関係、見え方や聞こえ方に関する錯覚や特殊な現象について学ぶことができるから (3年・TIさん)
  • 1コマあたりの情報量は多いけれど、そのぶん理解が深まって面白かった。参考図書等も多く示されるため、自身の興味関心に応じて学びを広げることが出来た (3年・ROさん)
認知科学2(学習・言語心理学)
  • 学習や記憶などに関する知識は塾講師などのアルバイトでの教え方に応用できそうな場面が多いから (3年・KNさん)
心理学統計法2
  • 重回帰分析や因子分析など、心理学だけでなく他の分野でも使えそうな統計学を学ぶことができるから (3年・KNさん)
  • この授業の内容をしっかり理解できていると、データ分析がものすごく面白くなる!論文を読んでいても、グラフを見ても、少しずつ研究の意図が分かるようになる良いきっかけ (3年・ROさん)

Q3. 入学前に抱いていた心理学類のイメージと、実際に学んでみてのギャップを教えてください。

  • 臨床系の内容が多いのかなというイメージだったが、意外と統計が必須で理系要素もあるのがギャップだった (3年・匿名希望)
  • 心理学は文系科目だと思っていたのに、統計学を学ばないといけないところ。めちゃめちゃに数学をやらないといけない (3年・匿名希望)
  • 私は高校で文系選択だったので、実験系の先生の授業は理系で難しいのではないかと思っていたが、分かりやすく解説してくださる上に、実際に手を動かして統計法などの考え方を身に付けることができたので、乗り越えられた (3年・匿名希望)
  • 統計などは難しそうなイメージがあったが、実際は授業内でしっかり教えていただけるので、思っていたよりもつまずかなかった (3年・匿名希望)
  • うつ病などの精神病のことばかりだと思っていたが、実際は社会の中や身近なところで見られるものが多かった (3年・匿名希望)
  • 心理学は科学的ではない、人のこころを取り扱う分、抽象的な部分が多いと思っていたが、実際は科学的な観点が多く関連しているのだと入って学んでみて思った (3年・TIさん)
  • 思ったより理論的でそして難しい (3年・STさん)
  • どちらかというと心理学というのは臨床系の色が強いと思っていたが、認知科学など人の知覚や学習・記憶なども心理学の範囲であり、かつ様々な分野に応用されているということがとても興味をひいた。自分は文系入学だったので、数学はあまり使わないと思っていたが、実際入ってみると線形代数や統計など思ったより数学をするところにギャップが少しあったが、勉強すれば文系でも理解できないことはないと思った (3年・KNさん)
  • 入学前は実験やロールプレイなど実践的なことをするイメージだったが、実際に入学してからは各心理学の基礎や基本を学ぶことから始まり、統計学などのデータの扱い方などを含めて幅広く心理学を学ぶ場所だと感じる (3年・匿名希望)
  • 一言に心理学と言っても多種多様な心理学があると実際の授業を受けて思った (3年・SIさん)
  • 想像していたよりも幅広く心理学を学ぶことが出来る (3年・匿名希望)
  • 思っていた以上に心理学は学ぶ分野が多く、様々な心理学があるということに驚いた (3年・KYさん)

Q4. 心理学類に入る前に勉強しておいてよかったことや,もっと勉強しておけばよかったと思うことがあれば教えてください。

  • 数学と英語はたくさん使うのできちんと勉強しておきましょう (3年・THさん)
  • 受験の反動で遊んでいいのは4、5月までにしたほうがよかった (3年・STさん)
  • ニュースにもっと目を向けておけばよかった。もっと楽しく授業が聞けたと思う (3年・匿名希望)
  • なんでもいいから読書をもっとしておけばよかった。小説も、人の気持ちを体感できるという意味で大事だと思う (3年・匿名希望)

 

在学生インタビュー

長谷川 華凜(はせがわ かりん) さん

※2023年5月時点の内容です。

大阪公立大学 現代システム科学域 2022年度心理学類入学生

心理学類の学びはどうですか?

私は、「心理学のこの分野について学びたい」と具体的なビジョンがあったわけではなく、漠然と「心理学が学びたい」という思いで心理学類に入学しました。心理学類の専門科目は2年次から始まりますが、学ぶ範囲がとても広いです。一般的に心理学とイメージされる人間の行動の背景に考えられる仮説や原因を学ぶのはもちろん、どうしてそのように知覚されるのかといったヒトの身体の機能やシステムについても学びます。心理学について知識がほとんどなかった私にとって幅広い内容の授業が受けられることは、自分がどの分野に興味があるのかという気づきになりました。受講前の印象や自分で調べた際に、興味深いと思った分野がそうでもなかったり、反対に全く知らなかった分野に興味を覚えることがありました。これらは実際に学んだからこそ得られる「学び」であり、貴重な体験となっています。

hasegawa

草野 温哉(くさの あつや) さん

※2023年5月時点の内容です。

大阪公立大学 現代システム科学域 2022年度学域単位入学生

FDC(未来デザインコース)を選んだ理由は?

僕がFDCに進もうと思った理由は、FDCが自分が所属する学類だけでなく、他の分野のことも学びながら、融合させていくことが出来るところに惹かれたからです。もともと私は理系でしたが、高3の春に心理学を学びたいと思い始めた一方で、情報学などの理系にも興味がまだあったため、1年間選択の猶予が生まれる学域単位で入学しました。心理学類では、様々な心理学を学びます。2年次では、社会心理学からやや理系によった認知科学まで、全般的に学ぶので面白いと思います。僕はFDCで、この心理学と現代社会の基盤ともなっている情報学を融合させていき、実社会に役立つようなシステムやツール、価値観を作れていけたら思っています。

大学生活はどうですか?

友人や先輩には、「いい人が多いなあ」という印象があります。また、関西の“面白さ”を追求する文化も刺激的です。

kusano

 

卒業生メッセージ

瀨川 樹(せがわ いつき) さん

※2022年3月時点の内容です。

大阪府立大学 現代システム科学域 環境システム学類 人間環境科学課程(心理学類の前身)2020年度卒業
就職先:ひかりのくに株式会社

大学での一番の学びは「何事にも根拠を持つこと」です。子どもの発達心理を研究する中で、実験結果に対し、どんな根拠があるのか強く意識するようになりました。
卒業後、絵本の会社で働く上で、根拠がなければ本当に子どもたちのためになるのかわかりません。また、良かれと思ってしたことが悪い影響を与えることもあります。何事にも根拠を持つことで、子どもたちのために全力で働くことができています。
最後に、『損か得かよりもワクワクする方を。』これは私の座右の銘です。難しい選択を迫られたとき、辛くても自分がワクワクする方を選んでみてください。
それが後悔しない一番の選択かもしれません。皆さんの将来を心より応援しております!

segawa_mv

林 星香(はやし せいか) さん

※2022年3月時点の内容です。

大阪府立大学 現代システム科学域 環境システム学類 人間環境科学課程(心理学類の前身)2015年度卒業 
2017年度大阪府立大学大学院 人間社会システム科学研究科(臨床心理学分野)修了

私は、大学院修了後、臨床心理士&公認心理師として、学校でのスクールカウンセラーと就労支援施設での心理カウンセラーとして働いています。困っている生徒、教員、保護者や就労でつまずき引き籠っている方々への心の相談を行っています。大学院では、心理学の知識だけでなく、実際の来談者と会う実習等を行うことで、人の心の複雑さと自分の心に向き合い、それが今の自分の糧になっていると感じています。また、大学では、同級生、先輩後輩など多くの人と出会い、遊び、語り、時を過ごしました。そのことが貴重な財産となっています。カウンセラーの仕事の魅力は、様々な来談者の生き方や考え方に寄り添い、人生をともに歩ませてもらうことだと思っています。

hayashi_mv

森本 優洸聖 (もりもと ゆきひろ)  さん

※2023年5月時点の内容です。

大阪府立大学 現代システム科学域 環境システム学類 人間環境科学課程 2018年度卒業
人間社会システム科学研究科(博士前期課程) 2020年度修了
人間社会システム科学研究科(博士後期課程) 2023年度修了

恵まれた研究環境で実験心理学を学び、
国際的な研究者へ

私は現代システム科学域で主に実験心理学を学び、大学院に進学しました。視覚情報処理が主な研究テーマであり、見え自体や見えたものに対する行動が前後の出来事によって変化する現象を研究しています。
学域では広い視野でアプローチや知識を集めることができ、学類の中では専門性が高いので知りたいことができた時に先生方に相談しやすかったです。素朴な疑問を学術的な問いにするにはとても良い環境でした。研究活動がし易いおかげで大学院では国内外の学会に向けて実験データを集め、継続的に学会発表をできました。また国際的な学術雑誌に論文が掲載され、これから研究成果を博士論文にまとめていきます。
これまでの知識を社会還元できるよう、民間企業も視野に入れて進路を開拓しています。
(大阪府立大学環境システム学類 人間環境科学課程(心理学類の前身) の卒業生が、本学大学院在学時に執筆したものです。)

re_student_morimoto