夏休み

2022年8月18日

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竹灯籠制作のための「竹取ボランティア」を実施しました

『熊野街道に竹灯籠を灯す ~菜種油の灯篭で街道を灯そう~』の準備作業を開始しました。

このイベントは、菜種油発祥の地「遠里小野」の地域活性化を目的として、菜種油の竹灯籠で街を灯すものです。10月の実施を予定しています。

そのイベントに用いる竹を用意するため、8月11日(木・祝)、「竹取ボランティア」と題して、竹林から竹を伐採し、遠里小野小学校まで運搬する作業を行いました。

この日は、まちづくりセンターの方、地域の方も含めて計13名のメンバーが集まり、竹林まで車で移動しました。その際、当初予定していた竹林に立ち入れないトラブルがありましたが、関係者との連絡を経て、代理の土地を利用することができました。休憩時間を含めて4時間ほどの作業ののち、伐採した竹を保管場所まで運搬しました。

作業はシンプルで、ノコギリを用いて自生している竹を切り倒し、一定以上の太さで3m程度に裁断します。それらを束ねてまとめ、最後に軽トラックに積み込んで輸送します。

しかしながら、そう表現すると簡単そうですが、かなりの体力と気力を必要とする作業でした。
まず、竹の皮はかなり固く、ノコギリで地道に切断する必要がありました。
また、竹の高さは12mぐらいあるため、切り倒す際には他の人を巻き込まないように細心の注意を払う必要がありました。
それだけではなく、竹は木と混ざって密生しているため、切り倒した竹が木や他の竹に引っかかることがしばしばありました。その場合、根本をずり動かしたり、一部を切断したりして引っかかりを解消する必要がありましたが、それが想像以上に体力と時間を使う作業でした。多くの場合は足場も悪いため、地面を踏みしめることすら容易ではありませんでした。特に太い竹ともなると、大人3人がかりでもずり動かすのが困難なほどでした。
さらに、長袖だと熱がこもって暑くなりました。幸いにも直射日光はそれほど強く差し込んできませんでしたが、作業時の安全のためと、竹林である以上蚊が非常に多くいることから、蚊を避けるためにも長袖の着用を推奨されていました。
それらの要因が重なり、メンバーの多くは疲労の色を隠せていませんでした。

このような厳しい作業であっても、最終的には誰もケガや熱中症などを起こすことなく、目標を達成することができました。その要因としては、地域の方のご活躍、および手厚いサポートが大きかったと思います。
地域の方はノコギリの扱い方、切り出しの量の把握などに手慣れている方が多く、素早く作業を行っていました。また、ご高齢の方が多いにも関わらず、伐採や結束などにおいてとても元気に働いていました。
一方では熱中症対策として、塩飴などを頻繁に各メンバーへ配布されていました。もちろん、休憩時間も忘れずに設けていました。また、昼食の時間には、遠里小野において菜種油が発展した経緯をお話されました。
こういったお力添えのおかげで、メンバーのモチベーションを維持することができ、最後までやり遂げることができました。ボランティアとは個々人が散り散りに行うものではなく、コミュニティを構成する人々と関係を深めながら行う社会貢献であるということを改めて意識しました。


今回伐採した竹は、次回の切り出し作業を経て、菜種油を用いた竹灯籠へと加工します。

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