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2025年11月13日
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食栄養学分野・微生物学教室 博士前期課程の井上陽晴さんが、第78回日本細菌学会関西支部総会において「学生優秀発表賞」を受賞しました!
発表題目:ヒト腸管由来 ETEC 株に見られるκ-CU 線毛の多宿主付着性と系統学的特徴
共著者:井上 陽晴、谷本 佳彦、西川 禎一、和田 崇之
腸管毒素原性大腸菌(ETEC)は、菌体を取り巻く産毛のような「線毛」と呼ばれる構造を利用して、ヒトや動物の腸壁に付着し、毒素を分泌することで腹痛や下痢などの症状を引き起こします。中でも、「シャペロン・アッシャー(CU)線毛」は特に多様で、さまざまな宿主に接着して菌体の感染能力を高めます。
2000年代に大規模な集団食中毒を繰り返し引き起こしてきたETEC(O169:H41)に着目し、ヒトやウシ、ブタなど複数の宿主細胞に接着する能力(マルチホスト性)を持つこと、その能力が単一のCU線毛によって担われていることを示しました。本発表は、これらの成果を中心に、2025年3月2日に国際学術誌「Microbiology and Immunology」に掲載された研究内容を報告したものです。
井上さんの学会賞受賞は今年3回目で、すべて異なる研究課題の成果によっていずれも高い評価を受けています。



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大阪公立大学大学院生活科学研究科 和田研究室Webサイト
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