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2025年11月20日

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神谷重樹教授、矢澤彩香准教授らの研究グループ:非アルコール性脂肪肝炎(NASH)モデルメダカに歯周病菌P. gingivalisのLPSを投与するとNASH病態が悪化する可能性が示唆されました。

近年,動物愛護の観点から哺乳類での実験が難しくなってきています。本研究科の神谷重樹教授,矢澤彩香准教授らは,哺乳類の代替モデル動物としてメダカを用い,高脂肪食を給餌することによりNASHを発症するモデルで慢性歯周病の病原体であるP .gingivalisの外膜成分であるリポ多糖(LPS)を投与するとNASHの肝臓病態が悪化する可能性があることを明らかにしました。歯周病は糖尿病や循環器疾患など生活習慣病との相関性が明らかになってきており,人のNASHでも歯周病を治療すると肝臓の病態が改善することが知られています。今回の研究結果は,このモデルを用いて人のNASHの発症機構の解明や予防や治療に寄与する物質の探索に利用できる可能性を示しています。


掲載情報

https://academic.oup.com/femsmicrobes/advance-article/doi/10.1093/femsmc/xtaf017/8316833?searchresult=1