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2026年3月6日

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緒方康介教授:ネグレクトで殺された子どものケースを分析!​

人間福祉学分野 緒方教授の査読論文が国際誌に掲載されました。

研究分野

 日本の児童虐待におけるネグレクトの大部分は,刑事裁判ではなく社会福祉制度のなかで対応されていますが,一部の死亡事例についてはその限りではありません。

 本研究では,『Westlaw Japan』の判例データベースから抽出した「保護責任者遺棄致死」事件のうち,子どもに対するネグレクトのケース26件の判決文を分析しました。未婚パートナーunmarried partner: UPの関与に焦点を当てて検討したところ,加害親は「暴力」「遺棄」「対照」の3クラスタに分類されました。ベイジアン検定の結果,暴力クラスタ(UPによる暴行から子どもを守れなかった母親)は,対照クラスタ(UPのいない母親)よりも長い懲役刑を科されていました。

 これらの結果は,日本の裁判所が「保護責任を果たせなかった母親に対してより厳しい刑罰を科す傾向にあることを示唆しています。この研究から,児童虐待による死亡事例に対する量刑判断および予防的介入におけるパートナーとの関係性要因を考慮する重要性が示唆されたものと考えられます。

掲載誌情報

雑誌名

Journal of Family Trauma, Child Custody, & Child Development

No Publication Fee

【論文名】

Caregiving responsibility and the influence of unmarried partners on sentencing for fatal child neglect in Japan: A preliminary investigation

著 者

Kohske OGATA

URL

https://www.tandfonline.com/eprint/3BFDHEUYYV6BX2NSN96D/full?target=10.1080/26904586.2026.2630692