【研究部門】 頭痛、てんかん
頭痛、てんかん
頭痛やてんかんは器質的疾患に二次的に生じることもありますが、しばしば機能性疾患として単独で発症します。
当教室では疾患の病態について臨床、基礎研究を行っています。
1. 片頭痛と皮質拡延抑制
前兆のある片頭痛の機序として、皮質拡延抑制Cortical Spreading Depression (CSD)の関与が提唱されています。また頭痛の出現には三叉神経を介した軟膜動脈の血管炎症が関与しているとの仮説(三叉神経血管説trigeminovascular theory)が一般的に支持され、抗CGRP抗体薬を用いた新たな治療法の有用性が臨床で広く確認されています。当教室ではCSDと微小循環障害について研究し、過灌流と乏血流が交互に同心円状に広がっていく機序を報告しています。
図. マウス脳表におけるCSDの誘発と過灌流および乏灌流(Microcirculation 2018)
2. 前庭性片頭痛と抗CGRP抗体薬
片頭痛の前兆あるいは随伴症状として前庭性めまいを訴えるのが前庭性片頭痛vestibular migraineです。耳鼻科との共同研究で、片頭痛に対する最新の治療薬である抗CGRP抗体薬が前庭症状の改善にも有効であることを報告しています(CNS drugs 2024)。
図. めまいの指標(Dizziness Handicap Inventory DHI)は、抗CGRP抗体薬により6か月にわたり低下していった。
3.てんかん研究
脳神経内科では、脳神経外科、小児科、神経精神科と共同でてんかんセンターを運営しています。
脳磁図、FDG-PET、ビデオ・ポリソムノグラフィなどによるてんかんの症候診断、原因診断、焦点診断を研究しています。
難治例には脳外科的な手術加療を行っています。
図. 脳磁図(左)による焦点診断。右はMRIにおける病巣。