情報学研究科 3ポリシー

ディプロマ・ポリシー

〔人材養成の方針及びディプロマ・ポリシー〕

(1) 人材養成の方針

「生物」「無生物」に関わらず、あらゆるものがインターネットに接続される超高度な情報社会において、人々が健康で豊かな生活を送るためには、「未知の課題の根源を把握するに足る情報を生成、収集、伝送、保存する能力、それらの情報を多面的に解析し、そこから知識を獲得する能力、さらには、知識から決定された意志や行動を社会に働きかける仕組みや方法を立案する能力が不可欠であり、そのような能力を養成する学問体系が情報学である」という本研究科の理念に基づき、基盤となる情報通信技術に関する深い知識を身に付け、それを応用・展開し新たな学術領域を開拓できる能力を持つ技術者、研究者及び教育者等を養成することを方針とする。
博士前期課程においては、自らの専門領域における高度な研究を遂行する能力と、他領域の研究を理解し協働する力を兼ね備え、実社会における問題に対して適切かつ効果的な解決策を提供することで、持続可能な社会の実現に貢献する高度な職業人の養成に重点を置く。さらに、同様の能力を備えた上で博士後期課程に進学して研究者を目指す人材を育成する。
基幹情報学専攻は、博士前期課程及び博士後期課程において、知能情報学分野とシステム情報学分野で構成する。
基幹情報学専攻博士前期課程では、社会や技術のパラダイムシフトが起こっても、その変化に追随あるいは先導できるように、知能情報学分野では、信号処理、知能システム、メディア処理、機械学習やデータサイエンスという学術分野の中での課題解決を通して、根底に流れる不変の真理である、人間の持つ認識、理解、推論、学習などの知的な能力をコンピュータ上で実現するための知識と技能を習得し、一方、システム情報学分野では、並列処理、計測制御、情報ネットワーク、セキュリティや信号処理という学術分野の中での課題解決を通して、対象をシステムとして捉えモデル化する能力を習得し、システム全体として最適解を求めることができる知識と技能を習得する。また、両分野においては、基幹となる専門領域に関する深い知識を有するだけでなく、それを応用・展開できるよう関連領域に関する幅広い教養と高度な知識、さらにそれらを専門的に扱うに相応しい倫理観と責任感を習得する。さらには、グローバル社会において必要となるトータルなコミュニケーション能力を持った、技術者や研究者を養成する。
基幹情報学専攻博士後期課程では、両分野それぞれの博士前期課程で身に付けた知能情報とシステム情報に関する知識、技能や教養をさらに高め、他分野に応用することができ、自ら研究課題を設定、解決及び実践する能力と、自分のプレゼンスを発信する能力、研究やプロジェクト等をマネジメントとする能力を習得し、さらに研究者及び職業人としての高い倫理観と責任感を備えつつ、これらを駆使してグローバルに活躍できる研究者・研究型専門職業人といった人材を養成する。
学際情報学専攻博士前期課程では、価値観の変化や多様化する現代社会が抱える様々な問題に対応するために、高度情報化社会の基礎となる情報に関連する専門分野の知識と技能を修得し、知識情報学、経営情報学、教育情報学、ヘルスケア情報学、生産情報システム学などの学際的情報学分野における課題解決への取り組みを通して、知識科学及び情報システム工学と社会科学などの他分野との融合による新たな価値を創造するためのシステムデザイン能力、技術の進歩及び社会の変容に対応できる科学的な分析力・思考力を身に付けた人材を養成する。また、技術的な側面のみならず、人々や社会の日常活動に不可欠な情報システムを実現するために、情報通信技術がもたらす社会への影響を深く理解し、専門職業人として高い倫理観と使命感、責任感を持ち、異なる領域の研究者に対して自らの研究成果を伝えられる学際的コミュニケーションができ、誰もがいつでもどこでも利用できる情報システムをデザインする能力を身に付けることに重点を置く。
学際情報学専攻博士後期課程においては、博士前期課程で身に付けた知識やシステムデザイン能力をさらに高めることで、自らの専門領域である情報学における研究・開発をより深化、発展させるとともに、領域を横断し、隣接諸領域との学問的交流を促進することにより、従来の枠組みにとらわれない発想にもとづく研究・開発を推進し、持続可能な社会の実現に貢献する研究者・研究型専門職業人などの人材を育成する。また、他領域の研究者と協働する力を兼ね備え、研究者・職業人として高い倫理観と使命感、責任感を持ち、現代社会への俯瞰的視点に基づく学術研究を通した高い洞察力により、現代社会が抱える諸問題を解決するための新たな情報システムや情報サービスを展開、マネジメントし、専門知識や理論の形成を自立的に行える能力を身に付けることに重点を置く。

(2) ディプロマ・ポリシー

<情報学研究科共通>

情報学研究科では、社会の中で発生する様々な問題を解決するために必要となる、人間の情報処理能力をコンピュータや機械に具現化する能力、コンピュータや機械の援用によって人間の情報処理能力をより高める能力、有機的につながった様々な現象を1つのシステムとして捉え最適解を見出すシステム的思考能力、新たに学術領域を開拓する能力、協働・共創する力、問題解決のために情報技術を応用しシステムを構築する能力、さらには、持続可能な社会の実現に貢献する力を習得することができる。
このような能力を持った人材を社会に輩出するために、それぞれの専攻においてあらかじめ定められた能力を有するものに対して学位を授与する。

<基幹情報学専攻>

【博士前期課程】

本研究科のディプロマ・ポリシーに則り、以下の項目を学位授与のために身に付けるべき知識・能力とし、これらを修得した者に修士(情報学)の学位を授与する。

  1. 所定の単位を修得した上で、基幹情報学の専門分野に対する深い知識と関連分野の幅広い知識を身に付け、利用することができる。
  2. 研究指導を受け、情報学に関連した分野の発展に寄与できる内容を含んだ、修士学位論文を作成できる。
  3. 技術者及び研究者としての幅広い教養と高い倫理観をもち、社会貢献と技術者・研究者の責任を果たすことができる。
  4. 専門分野及び関連分野の知識を統合し、システムを設計することができる。
  5. 課題を設定し、解決することができる。
  6. 高度な実践と応用展開を行うことができる。
  7. 研究遂行に必要な語学力を含め、グローバル社会において必要となるトータルなコミュニケーションができる。

【博士後期課程】

本研究科のディプロマ・ポリシーに則り、以下の項目を学位授与のために身に付けるべき知識・能力とし、これらを修得した者に博士(情報学)の学位を授与する。

  1. 所定の単位を修得した上で、専門分野に対する深い知識と関連分野の幅広い知識を身に付け、利用することができる。
  2. 研究指導を受け、情報学に関連した分野の発展に寄与できる内容を含んだ、博士学位論文を作成できる。
  3. 豊かな教養と高い倫理観に基づいて社会への使命感と技術者・研究者の責任について考え、実践することができる。
  4. 社会的な要請による俯瞰的な視野に立った研究課題を開拓し、実践することができる。
  5. 独自の発想で主体的に問題解決を行う能力を持ち、新しい知識体系を構築できる。
  6. 自らの培った専門知識を他分野に応用できる。
  7. 語学力の能力を含め、グローバル社会において必要となるトータルなコミュニケーションができる。
  8. 研究指導を行うことができる。
  9. 研究またはプロジェクト等をマネジメントすることができる。

<学際情報学専攻>

【博士前期課程】

本研究科のディプロマ・ポリシーに則り、以下の項目を学位授与のために身に付けるべき知識・能力とし、これらを修得した者に修士(情報学)の学位を授与する。

  1. 持続可能な社会の実現に貢献する使命感、責任感、高い倫理観に基づく判断や行動ができる。
  2. 現象を多様な要素の相互作用としてとらえ、分析し、理解する高度なシステム的思考力と領域横断的な発想に基づく高度な応用ができる。
  3. 研究発表やディスカッションを通して、自らの研究成果を異なる領域の研究者にも適切に理解してもらえるような高度な学際的コミュニケーションができる。
  4. 情報学に関連した分野の高度な専門的な知識を身に付け、他の分野との融合による学際的な発想に基づく情報システムをデザインし、それらを活用できる。

【博士後期課程】

本研究科のディプロマ・ポリシーに則り、以下の項目を学位授与のために身に付けるべき知識・能力とし、これらを修得した者に博士(情報学)の学位を授与する。

  1. 自らの研究の遂行及び成果の発表と、それを通した社会貢献について、使命感、責任感、高い倫理観に基づいて判断することができる。
  2. 自らの専門領域における先端的知識と、それにもとづき、課題に対して専門性の高い洞察を行うことができる。
  3. 専門領域において高度な研究を立案し遂行する能力と、研究の遂行に際して他領域の研究者と協働することができる。
  4. 研究成果を応用し、新たな情報システムや情報サービスを設計できるシステムデザイン能力と、それらの情報システムや情報サービスを活用することで、現代社会が抱える諸問題を解決するためのシステムマネジメントができる。

カリキュラム・ポリシー

〔教育課程の編成方針(カリキュラム・ポリシー)〕

本研究科は、博士前期課程及び博士後期課程において、基幹情報学専攻と学際情報学専攻で構成する。下図に本研究科において設置する専攻の概要を示す。
基幹情報学の「基幹」とは「進化・発展しうる基礎」を表現したものであり、情報学においてはパラダイムシフトによる体系変化を常に意識しつつ、その中にある本質的な真理を探究する学問分野である。養成する人材像としては、社会や技術のパラダイムシフトの変化に追随あるいは先導できる能力を修得することである。
学際情報学の「学際」とは「異分野との学際的融合を通じ、情報学に新たなパラダイムシフトを誘発させうる応用」として、さまざまな分野において情報学を通じた新たなパラダイムシフトの契機となり得る学際的応用力を体系的に修得することを目指す学問分野である。養成する人材像としては、学際的情報学分野における課題解決を通じ、他分野との融合による新たな価値を創造できる能力を修得することである。

大学院情報学研究科の専攻概要
図 大学院情報学研究科の専攻概要

(1) 基幹情報学専攻

本専攻では、学士課程において情報工学と情報科学に関する専門知識やそれに関連した専門知識を身に付けた学生を対象に、講義科目と演習・実践科目により自らの専門領域に関する高度な知識を獲得すると共に、演習・実践科目の中での調査・討論・実験等を通して、周辺分野についての幅広い専門知識の習得を目標にする。これにより、情報学の技術者ならびに研究者に求められる、問題の分析・総合・評価能力を涵養する。
博士前期課程においては、知能情報学分野とシステム情報学分野に共通する講義の他に、学生にとって主となる分野ともう一方の分野の講義を選択し受講できるようにする。従って、伝統的な学問分野の区分により教育研究を行う従来型の「標準履修課程」と、学生の所属分野に軸足を置きながらも、2つの分野にわたる横断的な領域を履修できる「横断型履修課程」を設ける。そして、最終的には、理論・実験などの研究指導の下に修士論文を作成し、専門的な課題についての研究課題設定能力と問題解決能力を培う。
以上の方針を踏まえて、本専攻博士前期課程に「大学院共通教育科目」、「専攻演習科目」、「専攻研究指導科目」、「専攻基礎科目」と「専攻専門科目」の5種類の科目群を置く。さらに、「専攻専門科目」の中に、「知能情報学系科目」と「システム情報学系科目」を置き、2つの分野の横断的な領域の履修を可能とする。
博士後期課程においては、博士前期課程において情報工学と情報科学に関する専門知識やそれに関連した専門知識を既に身に付けた学生に対して、自立した研究者として活躍できる創造的研究開発能力とともに高度な指導能力を養成する。高度な研究能力の獲得には、国内外で様々な学術研究に豊富に接する機会を設けることが不可欠である。さらに、博士(情報学)の学位を持った技術者及び研究者には、高度で豊かな教養と厳格な倫理観を持っていることが求められる。そのため、指導教員が学生の研究目的にあわせ、個別に履修指導を行うとともに、マンツーマンの研究指導を行なえる指導体制とする。
以上の方針を踏まえ、本専攻博士後期課程は、「大学院共通教育科目」、「研究指導科目」、「特別演習科目」により編成する。
また、博士前期課程及び博士後期課程における各科目の学修成果は、定期試験、レポート、授業中の小テストや発表などの平常点で評価する。その評価方法については、授業内容の詳細と併せてシラバスで科目ごとに明示する。

本専攻では、ディプロマ・ポリシーに基づいて上記のような人材を養成するために、下記のとおりカリキュラムを編成する。

【博士前期課程】

  1. 大学院共通教育科目により、研究不正に関して基礎的な知識を身に付け、研究者として研究公正や研究不正の問題と自らの研究活動を関連付けて考え、具体的な事例について自分で判断できるようになることを身に付ける。
  2. 専攻演習科目では、基幹情報学専攻においてすべての学生が修得すべき技術スキルの養成を目標とした科目を配置する。「プログラミング演習(機械学習演習)」において、機械学習に関する基礎知識と基礎技術及び発展的技術を学び、応用的な課題をオブジェクト指向言語やスクリプト言語などを用いたプログラミングを通して解決できるよう修得するほか、「先端ソフトウェア環境構築実践」では、チームプロジェクトとしてアプリケーション開発、計算機シミュレーション、テストベッドを用いた実機実験などを行うためのプログラム開発するために必要なソフトウェア、及び情報共有のためのコミュニケーションツールについて学び、演習を通じてプロジェクト環境を整える能力を養成する。
  3. 専攻研究指導科目では、「基幹情報学特別研究1」「基幹情報学特別研究2」を2年次の必修科目とし、指導教員の個人指導を通じて、研究課題における高度な先端的知識を修得させると同時に、自らの研究の発表・ディスカッションを通じて、高度なコミュニケーション能力の養成を行う。
  4. 専攻基礎科目では、「基幹情報学セミナー」「テクニカルライティング・プレゼンテーション」等、基幹情報学専攻においてすべての学生が修得すべき知識・能力を養成する。「基幹情報学セミナー」では、イノベーションを誘発するための基幹となる情報関連技術を講義し、それらに対する理解を深め、応用力を身に付ける。また、「テクニカルライティング・プレゼンテーション」では、プレゼンテーションの実習及び学術論文の構成・執筆方法についての実習を通じて、グローバルなコミュニケーション能力を養う。また学術研究と倫理に関する講義を通じて、高い倫理観と責任感を養う。
  5. 専攻専門科目については、知能情報学系科目として「深層学習」「ビッグデータ解析」「データマイニング」「先端的計算知能」等、システム情報学系科目として「情報プラットフォーム構成論」「情報センシングシステム」「高性能計算論」「時系列信号処理」等の講義を行う。これらの講義を通じて豊かな教養を養い、また、専門領域における先端的知識を修得させると同時に、システム的思考力と領域横断的応用力を養う。

【博士後期課程】

  1. 大学院共通教育科目により、研究者として研究公正や研究不正の問題と自らの研究活動を関連付けて考えられること、研究不正に関して基礎的な知識、具体的な事例について自分で判断できる力、社会への使命感と研究者としての責任感を身に付ける。
  2. 研究指導科目により、情報学の専門分野に関するより高度かつ最新の研究動向に基づいた専門知識と関連分野に関する幅広い知識を獲得させる。また、理論・実験等の研究指導のもと博士論文を作成し、自立し、かつ研究指導力をもった研究者となるために、必要な俯瞰的視野による問題意識を養い、研究課題を開拓して実践する力、研究計画能力、総合評価能力を培う。
  3. 特別演習科目では、学生の研究課題及び周辺分野の最新の研究動向に関する調査、討論、実験等を通じて、高度なコミュニケーションの力を養い、また特定分野の深い専門知識と他分野の幅広い知識を修得させ、豊かな教養を養うとともに、問題の分析・総合・評価してマネジメントする力を養い、知識体系を構築する力を培う。

(2) 学際情報学専攻

本専攻では、学士課程において既に情報学に関する専門知識やそれに関連した専門知識を身に付けた学生を対象に、講義科目と演習・研究指導科目による実践的に学ぶ経験、及び研究発表を通して他の研究室の大学院生や教員と議論を重ねる経験を積ませることにより、自らの専門領域以外の研究を理解し協働する能力を涵養する。その上で、専門科目の受講と修士論文の作成を通して、自らの専門分野における高度な研究を遂行できる能力を身に付けるための科目構成とする。
以上の方針を踏まえ、本専攻博士前期課程に「大学院共通教育科目」「専攻演習科目」「専攻研究指導科目」「専攻基幹科目」「専攻専門科目」の5種類の科目群を置く。また、「専攻専門科目」に「情報工学系科目」と「学際情報系科目」を置き、他分野の科目の履修や演習等における他分野の大学院生・教員とのディスカッションならびに、分野の異なる複数教員による教育研究上の指導や助言を行うことが可能となり、高度な学際性を涵養する。
博士後期課程においては、自立した研究者として活躍できる創造的研究開発能力とともに高度な指導能力を養成するため、指導教員が学生の研究目的にあわせ、個別に履修指導を行うとともに、マンツーマンの研究指導を行なえる指導体制とする。
以上の方針を踏まえ、本専攻博士後期課程は、「大学院共通教育科目」「研究指導科目」「特別演習科目」により編成する。
また、博士前期課程及び博士後期課程における各科目の学修成果は、定期試験、レポート、授業中の小テストや発表などの平常点で評価する。その評価方法については、授業内容の詳細と併せてシラバスで科目ごとに明示する。
本専攻では、ディプロマ・ポリシーに基づいて上記のような人材を養成するために、下記のとおりカリキュラムを編成する。

【博士前期課程】

  1. 大学院共通教育科目により、研究者として研究公正や研究不正の問題、使命感、責任感と自らの研究活動を関連付けて考えられること、研究不正に関して基礎的な知識を身に付け、具体的な事例について自分で判断できるようになることを身に付ける。
  2. 専攻演習科目では、「学際情報学特別演習1」「学際情報学特別演習2」を1年次の必修科目とし、指導教員の個人指導を通じて、研究課題における高度な先端的知識を修得させる。
  3. 専攻研究指導科目では、「学際情報学特別研究1」「学際情報学特別研究2」を2年次の必修科目とし、指導教員の個人指導を通じて、研究課題における高度な先端的知識を修得させると同時に、自らの研究の発表・ディスカッションを通じて、高度な学際的コミュニケーション能力の養成を行う。
  4. 専攻基幹科目では、「学際情報学基礎論」を1年次の必修科目とする。「学際情報学礎論」では、情報の技術面だけでなく、その人間的及び社会的な側面の正しい理解が必要であり、情報の人間に関連する側面、情報の社会に関連する側面、情報の問題解決に関する側面についての知識を修得し、情報学についての基本概念を身に付ける。
  5. 専攻専門科目においては、情報工学系科目として「情報通信システム特論」「知識科学特論」「自然言語処理特論」「機械学習特論」等、学際情報系科目として「マーケティング特論」「ヘルスケア情報学特論」「生産科学特論」等を1年次の選択科目とし、講義を行う。これらの講義を通じて、専門領域における先端的知識を修得させると同時に、システム的思考力と領域横断的応用力を養う。

【博士後期課程】

  1. 大学院共通教育科目により、研究者として研究公正や研究不正の問題と自らの研究活動を関連付けて考えられること、研究不正に関して基礎的な知識を身に付け、具体的な事例について自分で判断できる力と社会への使命感、研究者としての責任感を身に付ける。
  2. 研究指導科目により、情報学の専門分野に関するより高度かつ最新の研究動向に基づいた専門な先端的知識能力を獲得させる。また理論・実験等の研究指導のもと博士論文を作成し、自立した研究者となるために必要な高い洞察力と他の研究者と協働する力を養い、研究立案能力を培う。
  3. 特別演習科目では、学生の研究課題及び周辺分野の最新の研究動向に関する調査、討論、実験等を通じて、特定分野の深い専門知識と周辺分野の幅広い知識を修得させるとともに、問題の分析・総合・評価能力及びシステムデザイン・マネジメント能力を培う。

アドミッション・ポリシー

アドミッション・ポリシー

(1) 基幹情報学専攻

情報通信技術の飛躍的な発展により、社会は急速にグローバル化し、高度にネットワーク化された情報化社会へと革新的に移行し続けている。このような社会における革新的な構造の変化に柔軟に対応し、豊かな情報化社会を先陣となり切り拓くためには、ネットワークを流れる「もの」や「こと」に関するデータを収集・解析するツールを自由に操り、その中から知識を獲得する方法を熟知し、また、そのようなことを可能とするセキュアな情報システムを設計・実現する能力を持った技術者・研究者を育成することが急務となっている。さらに、多次元の数値で表現されるデータから数理的な方法により知識を発見するデータサイエンスの素養を、自然科学系の専門教育だけでなく社会科学系の専門教育の中で育むことが要請されている。

【博士前期課程】

博士前期課程では、各自の専門分野の基礎学力を背景に「広い意味での情報学」の最先端の知見について熱意をもって学修し、それをもとに今後の情報学の発展に寄与する学術の創生や技術開発の研究に熱意をもって取り組むことを教育研究の理念とし、そのような人材を受け入れたいと考える。この教育研究の理念の達成・実現に向けて、基幹情報学専攻では次のような資質と能力、意欲を持った学生を求める。

  1. 技術者、研究者として社会に貢献しようという意欲を持った人
  2. 電気・情報系の技術が人・社会・自然に及ぼす影響について、深く考えようとする姿勢と強い責任感を持った人
  3. 科学技術の著しい進歩に対して、主体的、積極的に新しい分野を切り拓こうとする姿勢と熱意を持った人
  4. 基礎学力と豊かな専門分野の基礎知識を持ち、自ら未知の問題解決のために立ち向かおうとする意欲のある人
  5. 異なる文化を理解し、多彩で国際的なコミュニケーションを図ろうとする意欲を持った人

以上に基づき、本専攻にふさわしい学生を迎えるため、次の1~5の能力や適性を身に付けた学生を選抜する。

  1. 学士課程において幅広い科目を履修し、高い学力を有している人
  2. 情報学における専門的知識と基礎的な方法論を身に付けている人
  3. 英語による文献読解及びコミュニケーション能力を備えている人
  4. 研究に必要な論理的思考力及び分析力を有している人
  5. 研究に強い意欲を持ち、持続可能な社会の実現に積極的な姿勢を有している人

【博士後期課程】

博士後期課程では、未来社会における情報学の寄与や発展に意欲を持った学生を幅広く受け入れる。そのために、志願者が興味を持つ情報学に関連する学術分野について、一定の基礎学力を持っていれば、自然科学系と社会科学系という志願者が修得した学問体系に捉われず受け入れる。また、既に社会に出て活躍している人や先端の情報学について、知識をもう一度修得し直したいという高い志のある人にも広く門戸を開く。これを教育研究の理念とし、達成・実現に向けて、基幹情報学専攻では次のような資質と能力、意欲を持った学生を選抜する。

  1. 専門性の高い技術者、自立した研究者として社会に貢献しようという意欲を持った人
  2. 電気・情報系の技術が人・社会・自然に及ぼす影響について、主体的に深く考えながら研究に取り組む姿勢と強い責任感を持った人
  3. 科学技術の著しい進歩に対して、主体的、積極的に革新的な電気・情報工学分野を創造しようとする姿勢と熱意を持った人
  4. 電気・情報工学の深い専門知識及び幅広い周辺分野の基礎知識を持ち、問題の分析・総合・評価を行い、知識を体系化しようとする意欲のある人
  5. 国際的に、研究成果を発信し、研究活動を行おうとする意欲を持った人

以上に基づき、本専攻にふさわしい学生を迎えるため、次の1~3の能力や適性を身に付けた学生を選抜する。

  1. 大学及び大学院博士前期課程における理系の基礎的な科目及び電気・情報工学分野の科目を幅広くかつ深く学び、高い基礎学力及び電気・情報工学分野の豊かな知識を身に付けている人
  2. 電気・情報工学分野における英文を読んで正確に理解するとともに、自らの研究成果を英文で論理的に表現し、発表するための能力を身に付けている人
  3. 電気・情報工学における諸課題を見つけ、それらを体系的に整理するとともに、合理的に解決しようとする高度な能力を身に付けている人

(2) 学際情報学専攻

自らの専門領域における高度な研究を遂行する能力と、他領域の研究を理解し協働する力を兼ね備え、実社会における問題に適切かつ効果的な解決策を提供することで、持続可能な社会の実現に貢献する人材を育成する。
したがって、本専攻では次のような学生を求める。

【博士前期課程】

  1. 情報学における基礎的な研究能力を備え、異なる領域の研究成果への関心と理解力、及び具体的な問題への応用力を有している人
  2. 論理的思考力を備え、公正で多角的な視点に立つ探究心を有している人
  3. グローバルに発信できる高いコミュニケーション能力を備えている人
  4. 最新の知見から学ぶ意欲と向上心をもち、持続可能な社会の実現に積極的な姿勢を有している人

以上に基づき、本専攻にふさわしい学生を迎えるため、次の1~5の能力や適性を身に付けた学生を選抜する。

  1. 学士課程において幅広い科目を履修し、高い学力を有している人
  2. 情報学における専門的知識と基礎的な方法論を身に付けている人
  3. 英語による文献読解及びコミュニケーション能力を備えている人
  4. 研究に必要な論理的思考力及び分析力を有している人
  5. 研究に強い意欲を持ち、持続可能な社会の実現に積極的な姿勢を有している人

【博士後期課程】

後期博士課程では、情報学の基礎学力を背景に「広い意味での情報学」の最先端の知見について熱意をもって学修し、それをもとに今後の情報学の発展に寄与する学術の創生や技術開発の研究に熱意をもって取り組む人材を受け入れたいと考える。このような教育研究の理念の達成・実現に向けて、学際情報学専攻では次のような資質と能力、意欲を持った学生を求める。

  1. 専門性の高い技術者、自立した研究者として社会に貢献しようという意欲を持った人
  2. 情報学における基礎的な研究能力を備え、異なる領域の研究成果への関心と理解力、及び具体的な問題への応用力を有している人
  3. グローバルに発信できる高いコミュニケーション能力を備えている人
  4. 論理的思考力を備え、公正で多角的な視点に立つ探究心を有している人
  5. 最新の知見から学ぶ意欲と向上心をもち、持続可能な社会の実現に積極的な姿勢を有している人

以上に基づき、本専攻にふさわしい学生を迎えるため、次の1~5の能力や適性を身に付けた学生を選抜する。

  1. 大学及び大学院博士前期課程において幅広い科目を履修し、高い基礎学力及び情報学に関する豊かな知識を身に付けている人
  2. 情報学における専門的知識と基礎的な方法論を身に付けている人
  3. 英語による文献読解及びコミュニケーション能力を備えている人
  4. 研究に必要な論理的思考力及び分析力を有している人
  5. 研究に強い意欲を持ち、持続可能な社会の実現に積極的な姿勢を有している人