大阪公立大学 葡萄酒 零号 Type zero

大阪公立大学大学院 生活科学研究科、エースシステム株式会社、大阪府立環境農林水産総合研究所の3者の共同研究成果を基に、『特許7016090 果実酒の製造方法および果汁の製造方法』を取得し、その特許製法に基づいたワインを製造しました。

本学の共同研究パートナーである大阪府和泉市のエースシステム株式会社は、過熱水蒸気を用いた調理技術が強みで、これまで業務用の炊飯システムやスチームクッカーなどを開発していました。過熱水蒸気とは100℃を超える水のガスのことで、過熱水蒸気を使った調理では栄養成分の保持効果が高いことや保存性の向上が確認されています。

この技術をさまざまな食品加工にも応用することを目的とした共同研究において、大阪公立大学大学院 生活科学研究科の竹中 重雄教授がワインを作れないかと考えたのをきっかけに、このワインの開発が始まりました。

ワイン研究を実施している大阪府立環境農林水産総合研究所が加わり、3者でワインの試作研究を繰り返し、ブドウをブランチング※することで、褐変にかかわる酵素を失活させることや殺菌できること、ポリフェノールを抽出できること、香りを変えられることなどを明らかにしました。その成果をとりまとめ、前述の特許を取得しました。

2023年のワインの仕込みにあたっては、竹中研究室の学生がデラウェアを過熱水蒸気で処理し、それを原材料に、飛鳥ワイン株式会社が製造しました。

白ワイン用ブドウを原料としながらロゼのように華やかな色で、甘い香りが特徴のこのワインには、大阪の「知」と「技術」が詰まっています。

※ブランチング 主に野菜や果物などを短時間加熱したのちに冷やすという調理法

大阪公立大学 葡萄酒 零号 Type zeroができるまで

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