お知らせ

医学部附属病院「ハイブリッド手術室」をリニューアル

2023年9月28日

  • 大学からのお知らせ

大阪公立大学医学部附属病院では、快適な治療環境かつ新空調システムを融合した、新たな「ハイブリッド手術室」を導入しました。

ハイブリッド手術室とは、通常の外科治療を行う手術室の機能に加え、血管造影検査に用いるX線撮影装置と連動手術台、制御操作室が一体となったもので、主に循環器領域の低侵襲治療として内科的血管内治療と外科的介入が見込まれる手術には必要不可欠な設備です。

本附属病院では、救急領域の塞栓術や脳血管、末梢血管に対する高度な医療技術にも対応しており、複数診療科でハイブリッド手術室を利用している全国的にも希少な病院です。ハイブリッド手術室件数は、2022年度では約200件を数えます。

新「ハイブリッド手術室」の特長

  • 有効床面積が約80平方メートルと広く、緊急時に使用する人工心肺装置等の設置が容易
  • 新空調システムであるLED照明を内蔵したエアフィルタを採用することで、照度を確保した上で、一般手術室と同等の清浄度であるクラス1000を実現
  • 58インチの高精細大型モニタを導入し、透視画像だけでなく、生体情報や経食道心エコーなど、最大20チャンネルの画像がレイアウトを自在に切り替えて表示可能
  • 大型モニタ2面を天吊りで配備し、術者と対側に立つ助手医師の両者が容易に画面を観察できる仕様となっており、手技に合わせたモニタ配置が可能。
  • 手技を担当する医師のほかに、麻酔科医、看護師、臨床工学技士、診療放射線技師など多職種が関わるため、各所にモニタを設置し、それぞれのスタッフが状況を把握しながら情報共有が可能となり、手術室における安全性が向上
  • 放射線被ばくに対する安全面に関して、 「Dose Tracking System(皮膚入射線量のリアルタイムモニタリングシステム)」を導入し、 患者、医療従事者ともに被ばく線量評価が視覚的に可能であり、より安全に低侵襲な治療が可能

定 亮志中央手術部主査のコメント

当中央手術部は、年間約8,000件の手術を実施しています。患者さんの体の傷や痛みなどを最低限にとどめた「低侵襲手術」のニーズが高まっており、術後の疼痛緩和、運動機能維持、合併症併発のリスク低減による早期回復、早期社会復帰、精神的や経済的負担の軽減などを目指しています。特にハイブリッド手術室で実施する低侵襲手術は各診療科の医師に加えて、看護師、臨床工学技士、薬剤師、診療放射線技師がひとつのチームとして、一致協力して治療にあたることが、スキルを磨き、チーム力を高め、より安全で安心な医療の提供につながると考えています。

今後も府民の皆さまが安心して手術を受けられるよう、スタッフ一同、より一層の努力を重ねてまいります。今後にご期待ください。

写真:ハイブリット手術室内部

ハイブリッド手術室全景

写真:中央手術部スタッフの記念撮影

(左から)中央手術部の山村看護師長、定主査、元村部長、松浦副部長

参考映像

医学部附属病院 ハイブリッド手術室を一新(YouTube)

お問い合わせ先

医学部附属病院事務局 庶務課(広報担当)
Tel:06-6645-2711
Eメール:gr-a-shomu-kouhou[at]omu.ac.jp [at]を@に変更してください。

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