最新の研究成果

収率80%! 太陽光と二酸化炭素を利用した生分解性プラスチックの原料合成に成功!

2022年9月27日

  • プレスリリース
  • 研究推進機構

ポイント

◇人工光合成の王道! 太陽光と二酸化炭素を利用した新成果
◇生分解性プラスチックの材料となる3-ヒドロキシ酪酸の合成に成功
◇アセトンからの収率は驚異の80%を達成!

概要

大阪公立大学 人工光合成研究センターの天尾 豊 教授と紀太 悠 大学院生(大阪市立大学大学院理学研究科前期博士課程2年)は、水に不溶かつ強度のあるポリエステルで、包装材に使用されているポリヒドロキシ酪酸(PHB)の原料となる3-ヒドロキシ酪酸を、太陽光を利用した光酸化還元系と2つの酵素を組み合わせ、二酸化炭素と結合させたアセトンから約80%の高収率で合成することに成功しました。天然の光合成と同じく太陽光が関わる明反応と二酸化炭素を固定する暗反応を人工的に再現し生分解性プラスチックであるPHBの原料を合成できた本研究成果は、プラスチック問題と二酸化炭素削減問題の両方の解決に繋がることが期待されます。

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本研究成果は、202297日、「Chemical Communications」にオンライン掲載されました。

資金情報

本研究の一部は、学術研究助成基金助成金 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))及び基盤研究(B)の助成を受けたものです。

掲載紙情報

発表雑誌: Chemical Communications
論 文 名: Visible-light driven 3-hydroxybutyrate synthesis from CO2 and acetone with the hybrid system of photocatalytic NADH regeneration and multi-biocatalysts
著     者: Yu Kita and Yutaka Amao
掲載URL: https://doi.org/10.1039/D2CC03660F 


プレスリリース全文 (1.2MB)

研究内容に関する問い合わせ先

人工光合成研究センター
教授:天尾 豊(あまお ゆたか)
TEL:06-6605-3726
E-mail:amao[at]omu.ac.jp  [at]を@に変更してください

報道に関する問い合わせ先

大阪公立大学 広報課
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp [at]を@に変更してください

該当するSDGs

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