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太陽光を利用した人工光合成研究成果! 二酸化炭素から生分解性プラスチック原材料となるフマル酸の合成に成功

2023年1月12日

  • プレスリリース
  • 理学研究科

本研究のポイント

◇二酸化炭素の有効利用+脱石油の画期的な提案!
◇太陽光を利用し、生分解性プラスチック原料の合成を行う人工光合成の新手法!

概要

大阪公立大学 人工光合成研究センターの天尾 豊教授と大学院理学研究科の竹内 未佳大学院生(博士前期課程1年)は、二酸化炭素を利用して、プラスチック原材料となるフマル酸を、太陽光エネルギーを使って合成することに初めて成功しました。

フマル酸は、生分解性プラスチックであるポリブチレンサクシネートの原料として石油由来で合成されていますが、本研究成果により、再生可能エネルギーを使い二酸化炭素やバイオマス由来化合物での合成が実現します。

本研究成果は、2022年12月13日、英国王立化学会の学術誌「Sustainable Energy & Fuels」にオンライン掲載されました。

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人工光合成の実用化に向けた研究を続けており、前回は生体触媒の利用、今回は再生可能エネルギーである可視光を駆動力に用いることにチャレンジし、成功しました。クリーンエネルギーの活用に役立つ研究を、また一歩前進させることができ嬉しく思います。今後は得られた成果を踏まえ、反応進行の効率化に取り組みたいです。

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 竹内 未佳大学院生

資金情報

本研究の一部は、学術研究助成基金助成金 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))及び基盤研究(B)の助成を受けたものです。

掲載紙情報

発表雑誌: Sustainable Energy & Fuels
論 文 名: Visible-light driven fumarate production from CO2 and pyruvate by the photocatalytic system with dual biocatalysts
著     者: Mika Takeuchi and Yutaka Amao
掲載URL: https://doi.org/10.1039/D2SE01533A 



プレスリリース全文 (631.1KB)

研究内容に関する問い合わせ先

大阪公立大学
人工光合成研究センター
教授:天尾 豊(あまお ゆたか)
E-mail:amao[at]omu.ac.jp [at]を@に変更してください

報道に関する問い合わせ先

大阪公立大学 広報課
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp [at]を@に変更してください

該当するSDGs

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