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日本人は忖度のしすぎ?『人助け』に関する日本と米国の文化的差異を調査

2022年10月25日

  • プレスリリース
  • 文学研究科

本研究のポイント

◇日本人大学生は、相手から援助を求められているかが不明確な場合、米国人大学生と比べて、援助提供を極端にためらうことを明らかに。
◇明確な援助要請がある場合には、援助提供に日米差はない。

概要

大阪公立大学大学院 文学研究科 橋本 博文准教授らの研究グループは、2つの研究において、日本人大学生と米国人大学生の社会的援助1の文化的差異が、他者からの援助要請が不明確な場合においてのみ顕著に現れることを明らかにしました。

研究1として、日本人大学生183名を対象に先行研究を参考にした調査を行ったところ、親しい他者からの援助要請が不明確な場合では、援助提供を顕著にためらう、という可能性が示されました。この可能性をより直接的に検討するため、研究2では、日本人大学生118名、米国人大学生52名を対象に、親しい他者がストレスを経験している状況を複数想定させ、その状況に身を置いたとしたらどうするかを質問紙で尋ねました。その結果、たとえ親しい他者が困っていることをわかっていても、日本人大学生は米国人大学生と比べて、明確に援助を求められない限りは援助を提供しない傾向があることが明らかになりました。また、明確な援助要請がある場合には、援助提供に日米差はありませんでした。

本研究成果は、2022年10月19日(水)に、国際学術誌「Frontiers in Psychology」(IF=4.232)に掲載されました。

忖度自体は、決して悪いことではないはずですが、お互いに忖度しすぎることで、日本人の間の人助けのハードルが高く設定されているようです。忖度する人の心のしくみを前提に、遠慮することなく人助けをしやすくなるような社会のしくみを考える必要があるのではないでしょうか。

橋本 

橋本 博文准教授

掲載誌情報

【発表雑誌】Frontiers in Psychology(IF = 4.232)
【論文名】Solicitation Matters: Cultural Differences in Solicited and Unsolicited Support Provision
【著者】Hirofumi Hashimoto, Takuma Ohashi and Susumu Yamaguchi
【論文URL】https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.953260

プレスリリース全文 (413.5KB)

研究内容に関する問い合わせ先

大阪公立大学大学院 文学研究科
准教授 橋本 博文(はしもと ひろふみ)
TEL:06-6605-2376
E-mail:hirofumihashimoto[at]omu.ac.jp [at]を@に変更してください

報道に関する問い合わせ先

大阪公立大学 広報課
担当:久保
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp [at]を@に変更してください

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