子ども・家族ケア科学
基本情報
子ども・家族ケア科学
| 代表者 | 教授 平谷 優子 |
|---|---|
| 連絡先 | TEL：06-6645-3541 MAIL：hiratani.yuko[at]omu.ac.jp [at]の部分を@と差し替えてください。 |
| 概要 | 子ども・家族ケア科学分野は、小児看護学および家族看護学の発展に寄与することを基本理念としています。 小児看護・家族看護の対象者・対象家族は幅広いため、様々な発達段階にあるひとと家族、家族を取り巻く環境を理解し看護を提供するためには、多種多様な疾患や治療、看護や関連領域に関する知識と技術、看護を受け入れていただけるような態度を身につける必要があります。実際の臨地現場では、断片的な知識や技術の蓄積だけでは不十分であるため、知識と技術の応用力、判断力、問題解決能力、コミュニケーション能力、小児看護・家族看護の創造力が必要です。 人生の基盤となる時期に関わることの重要性を理解し、医療人として、一人のひととして成長し、看護を必要としているひと、多様な人生を生きているひとを理解する努力、ひとが抱える苦悩を受け止める強さや優しさ、看護観、倫理観を培い、勇気に基づき積極的にひとのために行動できる力が必要です。家族の多様性を尊重するとともに、家族のかたちに関わらず、子どもを含む家族のウェルビーイング（健康に加えて幸福を含意した概念）の実現を支援できる力が求められます。 本研究室は、このような力を身につけることができるように、教員・学生が互いに切磋琢磨し、成果をつかみ、地域社会に還元し続けます。 |
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教育について
【学部教育】
小児看護の対象である子どもは成長・発達の途上にあります。小児看護を理解するには、子どもの成長・発達を正しく理解することが必須です。また、子どもは健康・不健康を問わず年齢相応の世話が必要です。この世話が広い意味での小児看護に相当します。学部教育においては、子どもの特性を理解した上で、子どもの健康の回復・維持・促進や成長・発達の促進を目的とした支援を実践する能力を養成します。また、個人看護とは異なる、家族看護の考え方や子育て期家族の支援方法を修得します。
【大学院教育】
看護教育は看護基礎教育のみでは不十分です。資格取得後も、臨地や大学院などの場で学習を継続し、経験を積み重ねながら専門性を高め、生涯にわたり看護学を探求する必要があります。大阪公立大学では、学部から大学院修士課程、そして大学院博士課程までの一貫した教育体制が整っています。大学院では、専門性の高い子ども・家族ケアを実践できる看護職者、社会のニーズに応じた創造的な子ども・家族ケア科学研究を達成できる教育・研究者を育成します。
講義や研究を通して、子どもと家族に関する理論やモデル、子ども・家族ケアの実践や研究方法について理解を深めます。あらゆる健康状態の子どもと家族およびその環境に関する知識を習得し、看護研究や実践、地域貢献への応用を検討し、新しい時代に必要とされる子育て期家族を対象としたケアのあり方を探究します。多様化した現代の子育て期家族への理解を深め、看護の視点から、子どもを含む家族のウェルビーイングの実現を目指した看護モデルの開発に寄与できる能力を培います。
研究について
主な研究内容
概要
研究テーマ名：疾患をもつ子どもとその家族を対象とした研究
糖尿病や小児がんなどの慢性疾患、先天性疾患、遺伝性疾患などの疾患をもつ子どものいる家族の家族支援策を構築する研究や子どものケア・自己管理・QOLに関するエビデンスを創造する研究、移行期医療支援に関する研究を行っています。研究成果は小児看護実践に帰着することが望ましいと考えており、研究成果を臨地で活用するための具体的な方法を導くことを目標としています。
概要
研究テーマ名：在宅ケアが必要な子どもとその家族を対象とした研究
地域で生活する医療依存度の高い子どもが増加していることに伴い、このような子どもとその家族のウェルビーイングを実現するための研究は社会からのニーズが高いと言えます。特別支援学校に通う子どものいる家族の家族支援策を構築する研究や、在宅ケアが必要な子どもの医療的ケアに関するエビデンスを創造する研究、小児訪問看護活動に関する研究など、現在、そして将来の小児在宅看護の発展に寄与する研究を行っています。
主な研究業績
- Yuko Hiratani, Naohiro Hohashi: Family Functioning of Single-parent Families with Children Attending a Special Needs School in Japan, Pediatrics International, 63, 581-588, 2020
- 平谷優子, 法橋尚宏, 市來真登香, 山本紗織, 松岡杏奈：入院中の病児をもつ家族が看護師に期待する家族支援，家族看護学研究 ，24(1)，14-25，2018
- Yuko Hiratani, Naohiro Hohashi: A Comparison Study of Single-Parent Families Living on Remote, Rural Islands and in Urban Settings in Japan, Journal of Nursing Research, 24(2), 145-152, 2016
スタッフ