がん看護学

基本情報

がん看護学

代表者 教授
田中 京子
連絡先 TEL:072-950-2790
MAIL:kyoko[at]omu.ac.jp [at]の部分を@と差し替えてください。
概要 がん看護は、がんの予防・早期発見から治療、療養、看取りに至る様々な時期にある人びとの健康に着目して展開される活動です。具体的には、がんの予防や早期発見・早期治療につながる教育的な働きかけを行ったり、がんと診断された人およびその家族が体験する全人的な苦痛を緩和して、がんとともにその人らしい生を送ることができるよう、エビデンスに基づいた看護実践を行ったりします。
近年、がん医療において、AYA世代や壮年期、老年期といった様々なライフステージにあるがん患者が抱える問題・課題は多様化しています。がんに関する知見や技術の発展とともに、がん予防教育やがん検診の促進が図られ、ゲノム医療やがん治療に関連した妊孕性温存療法に目が向けられるようになってきました。また、がん患者の生活も施設療養から在宅療養を基本とする生活が推進されています。そのようながん患者や家族の変化に効果的に対応していくため、がん看護学分野では、実践知や研究論文を活用して最新の知識を習得し、実証的な研究に取り組み、問題を解決する方法を探求し、がん医療・看護の質の向上に貢献する人材の養成を目指しています。
ホームページ https://www.omu.ac.jp/nurs/ganpro/

 

教育について

博士前期課程では、実践看護研究コース(専門看護師)と修士論文コースを開設しています。がん患者や家族に生じる現象を理解するため、関連する概念や理論、看護モデルなどを学習し、その後、具体的な援助方法論について学びを進めます。特に、実践看護研究コースでは、がん看護実践で経験する多様な病態、状況に対応できる能力の育成を目指し、日本看護系大学協議会が認定する高度実践看護師教育課程を導入しています。がんやがん治療に伴う症状などをアセスメントする能力の向上や、患者のセルフケア能力向上のための方略について、学内でのシミュレーション教育を行い、施設での演習や実習を通して、エビデンスに基づいてケアを発展させる能力を育成します。教員と病院や地域で活躍しているがん看護専門看護師、がん医療・看護に携わる専門職者が協働して院生の学びを支援しています。修士論文コースでは、がんをめぐる健康上の諸問題や、特殊な現象に対する看護モデルを作成し、演習を通して検討します。さらにそれらの問題や現象への有効な看護支援、看護支援システム等に関する実証的な看護研究を行い、がん看護学に関する概念や理論の発展への基礎となる能力を育成します。
博士後期課程では、がん看護に関する学際的な文献を読み進めながら、関心のあるテーマについて探究するとともに、看護理論の構築や看護研究方法を学び、自立・自律的に看護実践のエビデンスにつながる介入研究(実験研究/準実験研究)などを行う能力を育成します。

研究について

主な研究内容

概要

研究テーマ名:様々なライフステージにあるがん患者へのACPに関する研究

臨床で活動するがん看護専門看護師と共同で、様々なライフステージにあるがん患者への看護師によるACP実践内容を明らかにし、看護実践モデルの構築を目指しています。

概要

研究テーマ名:がん看護専門看護師の役割遂行能力向上に関する研究

看護管理者によるがん看護専門看護師への役割開発に向けた支援について明らかにし、プレ専門看護師や新人の専門看護師が役割開発を行っていくために必要な教育について検討しています。

主な研究業績

  1. 乳がん患者を支える夫のサポート機能を促進する看護プログラムの開発と評価
  2. ホルモン療法を受ける閉経前乳がん患者の自己コントロールを支援する看護プログラムの評価
  3. 地域の看護職者を対象とした研修や講演会を開催し、地域における質の高いがん看護が提供できるよう教育的な支援を行っています。

 

スタッフ

教授 田中 京子
准教授 林田 裕美
講師 徳岡 良恵