最新の研究成果

不良品を見逃さない! AIを用いた水道管などの品質検査システムを開発

2024年3月19日

  • 情報学研究科
  • プレスリリース

ポイント

◇人の目に頼っていた水道管などのダクタイル鋳鉄管の品質管理負担を劇的に改善。
◇AIを活用し、鋳肌画像から不良品を自動識別する検査システムを開発。
◇不良品が発生した際の製造条件データを蓄積することで、高度な製品管理も実現可能。

概要

上下水道管やガス管には、ダクタイル鋳鉄管という管材が使用されています。ダクタイル鋳鉄管は、溶かした鉄と炭素の混合物を管円筒状の鋳型に流し込んで製造され、製造過程でできる小さな穴(ピンホール)の大きさや数によって品質の良否判定が行われます。これまで、不良品(本研究における等級5)の判別には、経験を積んだ検査員の主観的な判断で行われており、検査員ごとの判断基準の標準性や定量性、目視検査による負担などの課題がありました。

大阪公立大学大学院 情報学研究科の上杉 徳照准教授、中島 智晴教授らと、株式会社栗本鐵工所の共同研究グループは、栗本鐵工所で製造された約400本のダクタイル鋳鉄管を撮影した鋳肌画像3,481枚と、それらの画像に対する検査員の5段階分類結果をAIに学習させることで、不良品を自動で識別可能な検査システム開発しました。また、不良品が発生する際の製造条件データを同時に記録することで、さらなる品質向上へも活用することができます。今後は本システムの実装に向け、栗本鐵工所の鋳物工場へのテスト導入等を進めます。

press_0319_2

本研究成果は、日本材料学会「材料」の2月号に掲載されました。

この研究は、ダクタイル鋳鉄管の品質検査にAIを活用し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しました。品質基準の一貫性が大きな課題でしたが、共同研究による詳細なデータ収集と整合性のあるラベル付けが、この問題を解決しました。この技術が社会インフラの安定供給と向上に貢献することを願っています。

press_0319_uesugi

上杉 徳照准教授

掲載誌情報

【発表雑誌】材料
【論文名】深層学習による回帰と不良品分類を両立するダクタイル鋳鉄管の鋳肌検査
【著者】上杉 徳照、大倉 直也、中島 智晴、小川 耕平、堤 親平、澤田 健二、中本 光二
【掲載URL】https://doi.org/10.2472/jsms.73.157

特許情報

特許出願中:特開2023-043863「定量評価装置、定量評価プログラム、および学習モデル生成プログラム」

研究内容に関する問い合わせ先

大阪公立大学大学院 情報学研究科
准教授 上杉 徳照(うえすぎ とくてる)
TEL:072-254-9483
E-mail:uesugi[at]omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。

報道に関する問い合わせ先

大阪公立大学 広報課
担当:竹内
TEL:06-6605-3411
E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp
※[at]を@に変更してください。

該当するSDGs

  • SDGs09
  • SDGs17