在学生の声
在校生インタビュー
参加者(学年、出身大学、学部)
B(2年(既)、同志社大学、法学部)
D(1年、近畿大学、法学部)
志望動機・ロースクールの雰囲気
A→志望動機、雰囲気、ロースクールの印象をお願いします。
D→志望動機の1つは少人数というところで、そこに惹かれました。もう1つは、大阪府の授業料無償化制度に惹かれました。雰囲気・印象は、今の1年生は僕よりも年上の方がたくさんいて、社会人経験も豊富で、みなさん優しいです。少人数というのもあって先生にも質問しやすく、僕が望んでいた通りの環境です。
C→私は大阪府立大学出身ですが、学部在学中に大阪市立大学との合併が決まって、キャンパスは違っても、元々の雰囲気や環境が似ているのかなと思って志望しました。印象としては、少人数なので、同級生はもちろん先輩・後輩とのつながりができやすく、日々のコミュニケーションを通して、相談や質問もしやすい、よい雰囲気が作られていると感じます。先生や事務の方も、人柄が温かい人が多いと思います。
B→私も、やはり少人数に惹かれました。実際に入学してみて、同学年はもちろん、先輩方との距離も近く、相談もしやすいと感じます。先生方も親身で、質問しやすく、「何かあったらすぐ質問しよう」という気になってよい雰囲気だと思います。
A→僕は大阪市立大学出身で、杉本キャンパスにずっと通っていました。通い慣れた環境であれば、「環境の変化に対応する」という作業に時間を費やす必要がなく、その分司法試験を目指した勉強に集中できると考えて選びました。実際に、少人数だからこそ、友達にも質問できるし、先生にも質問しやすいし、勉強しやすい環境にあるなという印象です。先輩や後輩の人たちとも交流があって、勉強方法なども詳しく聞けるのでよいと思います。
授業
A→ 授業のことに関してお願いします。
D→授業に関しては、授業中に質疑応答があるというのが双方向授業の特徴なので、予習と復習をきっちりして、緊張感をもって臨む必要がある、というのが、自分にとっては学部までとは大きく異なっています。内容に関しては、予習してないと早くて付いていけないというか、1回は理解していることが前提とされています。
C→授業は密度も濃い上にスピードも早いので、日々の予習・復習が大切だと感じます。その点、大変ですが、授業自体はある論点について、それが問題となる理由から遡って、知識だけではなく法的な思考力が培われるものが多いです。そのため、質疑応答で分からないとか答えられないというのも、日々の学びにつながっていると感じます。
B→少人数かつ双方向というところで、他のロースクールと比べて発言する機会が多いと思います。実際に誰かに説明するとなると、答えるのが難しかったり、「ああ、分かってないな」と気づいたりするので、基本書などの独習では得られない高い学習効果が得られると感じます。緊張感をもって集中して臨んで、授業があっという間に終わるという印象です。
A→僕は「当てられる前に答えてやろう、間違えてもいいから答えよう」という気持ちで授業に臨んでいます。間違えてもその場で解決できることもあるし、得るものも非常に多いと思います。発言すれば先生もそこから疑問点を探し出してそれに答えてくださるような形にしてくださるし、やりとりのなかでみんなの理解が進むこともあって、良い雰囲気だと思います。予習と復習のバランスでは予習はほどほどに、復習はしっかり、というのが僕のスタンスです。
アカデミック・アドバイザー
A→AA(アカデミック・アドバイザー)制度についてお願いします。
D→1年生のAAは答案の書き方はもちろん、ちょっとしたコツとかも教えていただけて、その場で疑問に思ったことをすぐ解決できるのがよいです。雑談の中で、「今こういう仕事をしていて」とか、「一緒に傍聴に行こう」と言ってくださるので、法曹の世界を身近に感じられて、刺激をもらえる良い機会です。
C→1年次のAAでは、答案の書き方の基礎のところから徹底的に教えてくださいます。2年次からは、より実践的に、事前に答案を提出して、その答案について解説してくださるというように、自分の学習の進度にあわせて使いやすいと思います。合格者として学習面の指導はもちろん、今の実務の経験を話していただけるので、法曹になりたいという気持ちを思い出しモチベーションをあげる良い制度と思います。
B→基本的に司法試験の過去問から、事前に課題を提出、添削していただいたものを返却、という形でした。ご自身の経験に基づいた指導で、合格するための勉強法とか、受験上とても重要となる答案作成上の注意点とか、自分ではどうしても気づけない点を指摘していただけるというのは良いと思います。
A→3年生のAAについてはご存じですか。司法試験の過去問から指定されたものを、時間を計って全部解きます。そして、文章の読みやすさも、また答案戦略上、悩ましい部分、書かなくていいところ、むしろ書いたほうがいいところも、その場で答案を読んでどう思うか、というのを指摘していただけるので、より実践的になって勉強になります。自分が必要だと思う回だけでも、目的を持って参加するのが大事だと思います。
エクスターンシップ
A→エクスターンシップについてお願いします。
A→事務所によるかもしれませんが、依頼者の許可を得て、法律相談にも同席しました。許可を得て和解期日に参加することもでき、事前の準備もあわせてたくさん実務に触れて、勉強になりました。あとは文献調査で、「会社法のここの部分、一緒に調べてみよう」と言われて、発表ほどでもないですけど、調査結果を報告する緊張感もありました。普段勉強していることは、実務でもよく問題になることがわかって、こういうことをやるんだという、具体的なイメージが湧いたので、参加して良かったと思います。在学中受験との兼ね合いもありますが、もし機会があれば、ぜひ参加していただきたいと思います。
D→僕は、カリキュラム上でしか知らなかったのですが、Aさんのお話を聞いて、実際に現場に行って仕事を体験させていただくことで、自分の将来のイメージやモチベーションにつながる点は魅力です。機会があればぜひ参加してみたいと思います。
C→私は今のところ企業で働くことを考えているので、法律事務所志望の方に優先してエクスターンシップに行っていただきたいというのと、在学中受験も考えているので、その兼ね合いで、行かないことにしました。お話を聞いて、ためになったということなので、インターンなど別の形で実務を見てみるということはしたいなと思います。もちろん、エクスターンシップはロースクール生でないと行けないですし、単位も修得できますし、本学で学んだ卒業生の事務所に行けるということで、制度上は良いものと思うので、ぜひ行ってもらいたいと思います。
在学中受験
A→在学中受験についてお願いします。
A→これも僕の経験から、まず検討するべきなのは、受験するかどうかだと思います。在学中ですし、授業があるので、授業と受験のバランスを取るのが難しいです。しかも、受験回数制限の1回に含まれますから、この段階で受けるかどうか、悩む要素はたくさんあると思います。僕は、卒業後受験まで計画を立てて勉強し続けられるかと考えたときに、それなら在学中受験という大きい壁をつくって、それを一生懸命登るように勉強したほうがいいんじゃないかと思いました。仮に不合格でも、ここで一生懸命勉強したことが、次に活きるはずだと考えました。授業とのバランスをうまく調整するのが大変でしたが、そこさえクリアできたら、受験する価値はかなりあると思います。試験まで何をどのように勉強しないといけないのか、また受験期間中、自分の心身がどのような状況になるのかも、本気で受かりに行く気持ちで受験したからこそ分かりました。
D→僕は、中島さんのお話を聞く前だと、受験回数1回を使って3年生のタイミングで受験して、果たして受かる目途があるだろうかとか、あまり現実味がないと思っていたのですけど、在学中受験に目標を設定して、スケジュールを立てて勉強する、受験した経験を次に活かすための材料にすることだってできる、とうかがって、受かりに行く気持ちが大前提ですが、受けるのもありなのかなと思いました。
C→私は今のところ在学中受験には挑戦したいと考えています。正直不安な気持ちのほうが大きいのですが、制度初年に合格した方もいるし、先輩方も「受けて良かった」と言っている方が多くて、今はチャレンジしてみたいなという気持ちが大きいですね。
B→私は、現時点で在学中受験をする予定です。皆さんと比べて年齢的に若くないので、1年でも早く受かりたいという思いがあります。性格上、試験までの期間が短いほうが、追い込まれて勉強するだろうというのも、理由の1つです。授業をこなしながら試験の勉強もするという、そこをちゃんとやっていけるか不安もありますが、頑張った分得られるものがあるというお話を聞いて、あらためて受験に向けて精一杯力を尽くそうと思いました。
自習室・資料室
A→自習室と資料室についてお願いします。
D→自習室について、教科書を置けるので荷物が軽くなって、忘れ物もなくなって、ありがたいなと思います。同学年もみんな勉強しているので、分からないところがあったら相談したり、情報共有だったり、距離が近くなれることが利点です。資料室については、自分の持ってない基本書や詳しい参考書にあたったり、定期試験の過去問をみたり、貸出しがないのですぐに欲しい情報にアクセスできるのがよいです。
C→自習室は固定で、パーテーションで区切られていて、勉強するには十分のスペースがあって、引き出しも付いて便利です。私は、自宅と自習室、図書館を使い分けていています。杉本図書館は広く、様々な用途に合わせたスペースもあって、普通の席だと黙々と自習できるし、ラーニングコモンズだとディスカッションもでき自主ゼミにも使っています。資料室は自習室からも近くて、すぐに探しに行けるというのも便利なポイントだと思います。
B→私は家ではなかなか長時間勉強に集中できないので、基本的に自習室か図書館で勉強しています。勉強期間が長いので、どうしてもモチベーションが低くなってしまうときや、勉強したくないというときもあると思うのですけれど、朝早くから夜遅くまで頑張る同学年の仲間がいるので、自分も頑張ろうとやる気が出る場所と思います。資料室は、資料や定期試験の過去問はもちろん、パソコンやプリンタも置かれていて、いろんな形で利用しています。
A→僕も、自習室に関しては、すごくありがたいと思っています。勉強するのは自習室が主で、気分によって図書館に行くか、家で勉強するときもあります。自習室にいれば、「ああ、みんな勉強しているな」とすぐ分かるので、自分も勉強しようと思うきっかけをくれるのは自習室だと思います。資料室に関しては、資料がそろっていますし、先輩方の合格体験記もあるので、ぜひ、ご覧になってください。
将来、目指す法曹像
A→将来の法曹像、希望進路について、具体的に決まっていなくても、裁判官、検察官、弁護士、なりたいものがあればお願いします。
D→僕は将来、弁護士になりたいと思っています。困っている人や、つらそうな人の助けになる仕事がしたいと思っていて、弁護士というか、法曹の仕事に関心を持ちました。人助けという面だと、他にも警察とか消防とかありますが、その中でも弁護士は、何か問題が起こる前に、解決に向かわせることが可能な仕事かなと思って、自分の理想とする、そういう仕事がしたい、と弁護士を目指しています。
C→私も今のところ弁護士を志望しています。今話題の企業内インハウスローヤーになりたいと思っています。理由の1つは、私は学部は法学部ではなくて、経済学や経営学を勉強していたので、今ロースクールで学んでいることも両方生かせるという面で、インハウスローヤーは興味深いです。もう1つは、自分が組織体の中の一員として働くという経験をしたいからです。法務部があって、企画部があって、営業部があって、企業という組織体で働くと法律事務所で働くのと全然違って全員が法律の知識を有しているわけでなく、その中で法的知識を伝えるのはとても難しいことだと思いまずが、それも自分のキャリアにつなげていきたいです。
B→私も、弁護士を目指しています。具体的にどの分野というのはまだ決めていないです。これまで法律事務所の事務員を経験しましたが、自分で事案を処理してみないと分からないところもあって、いろんな分野に取り組んでいければと考えています。法律事務所に不安や焦りを抱えて来られる場合に、もちろんすぐ解決できるものもある一方で、「ずっと断られている」という方もいて、それにはさまざまな事情があるのですが、そういう方の力になって何とかできたらなという気持ちがあります。こんな弁護士に出会えて良かったなと思ってもらえるようになりたいです。
A→僕も皆さんと一緒で弁護士志望です。この分野を目指している、というのはまだなくて、いろんな仕事をやっていくうちに方向性を見極められたらと思っています。僕たちは普段、判例の規範とか、理由付けとか、解釈を学んでいますが、判例をたどれば、かつて事件があって、どんな事件でも当事者がいて、その解決につとめた法曹がいたわけでしょう。事件の解決に一生懸命尽力して、それが判例となって、ともすれば法改正につながるかもしれない、それがさらに多くの人助けにつながるかもしれない、そういう事件にめぐり合えるか分かりませんが、まじめに勉強して、まじめに仕事して、目の前の人だけでなくて、もっといろんな人も助けられるような法曹になれたらいいなと思っています。