医学部TRENDY
本学医学部では、臨床・基礎ともに多岐にわたる分野で研究が行われており、定期的にご紹介しています。
私は『産業精神医学』を専門フィールドとし、ストレスが原因で引き起こされる労働者のさまざまな精神疾患を研究しています。
労働者に多くみられる精神疾患としては、うつ病、不安症、適応障害などが挙げられます。2000年頃からは、情報通信技術の急速な発展とともに働き方に変化が起こり、労働者の精神疾患が急増しました。コロナ禍では在宅勤務が多くの企業で導入され、コミュニケーションや生活リズムの変化による精神不調なども問題となりました。

昨今、晩婚化・晩産化が進んだことや、2022年4月より不妊治療が保険適用となったことが影響し、不妊治療を行う人は増加しています。2021年の厚生労働省と日本産科婦人科学会のデータから算出すると、11.6人に1人が体外受精で生まれた子となり、その割合は年々増えています。
しかし、体外受精による妊娠は、自然に妊娠した場合と比べて出産時に出血量が多くなるなど、妊娠中や出産時におけるさまざまなリスクが高まります。

私は、認知症について約25年にわたり研究しています。当初は、認知症のメカニズム解明など基礎研究に取り組んでいましたが、研究を進めていく中で「治療薬を作ってほしい」という声が多く寄せられました。そこで『医学研究に携わる以上、社会に役立つ研究を行うべき』と考え始め、治療薬や予防薬の研究に取り組むようになりました。

いつの時代も次世代の良医育成は求められており、本学では医学生のみならず研修医をはじめとする生涯医学教育に取り組んでいます。特徴的な教育としては、『スキルスシミュレーションセンター(SSC)』でのシミュレーション教育が挙げられます。
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医学部TRENDY Vol.06 病も人も「診る」医師の育成を目指して
医学部医学科長 教務委員長 総合医学教育学 首藤 太一 教授

私たちの研究グループは、『動く義眼』の臨床研究に取り組んでいます。眼球を失った場合などに使用される義眼は、技術の進歩により年々リアルさが増していますが、リアルすぎるが故に、眼が動かない不自然さが逆に際立ってしまいます。
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医学部TRENDY Vol.05 眼が自然に動く! 義眼手術の最新技術とは
形成外科学 元村 尚嗣 教授 (医学部広報委員長)

私の専門は『めまい』に関する臨床研究。これまでも、めまいとストレスの関係性など、さまざまな切り口からめまいの研究に取り組んできました。
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医学部TRENDY Vol.04 雑音下における音声言語認知の脳機能の違いに着目耳鼻咽喉病態学 角南 貴司子 教授

私が専門とする公衆衛生学は、病気をお持ちの患者さんだけでなく、未病の方も含めた「すべての人々の健康」の維持・向上を目的としています。そのため、疫学という手法を使い、ヒト集団を対象に健康事象を解き明かす研究を行っています。

私が専門とする研究分野は、脊椎脊髄外科学、低侵襲性脊椎外科、高齢者脊椎疾患。20代に自ら腰の手術を受けた経験から、腰あるいは脊椎に対する体にやさしい手術法の開発と実践を目指して研究を行っています。具体的には、顕微鏡手術や内視鏡手術の脊椎脊髄外科への導入を先駆けて行ってきました。加えて安全な手術手技の全国への普及を目指して技術認定制度の確立にも携わりました。
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医学部TRENDY Vol.02 整形外科分野から健康寿命の延伸を目指して整形外科学 中村 博亮 教授 (医学部附属病院 病院長)

肝線維化は、進行すると肝硬変にまで至る病態で、肝不全や肝がんの発生に大きく関わっています。私たちの研究グループは、肝臓がさまざまな原因により慢性の炎症を起こしている時に、コラーゲンなど線維化分子を生産する星細胞内に発現するタンパク質『サイトグロビン』が持つ抗線維化作用に注目し研究を行っています。

問い合わせ
事務局企画部広報課
TEL: 06-6605-3411 / MAIL: koho-list[at]ml.omu.ac.jp ([at]を@に変更してください)